ついにiPhoneが国内シェア1位獲得、NECやパナソニックは風前の灯火に



スマートフォン時代の到来でメーカー各社のシェアが激変しつつある昨今ですが、ついにAppleが国内シェア1位を獲得しました。

一方でフィーチャーフォン時代に高いシェアを獲得していたにもかかわらず、スマートフォンへの移行に乗り遅れた感のあるメーカーが厳しい立場に追いやられており、時折報じられる「携帯電話事業の売却」といった内容が否が応にも現実味を帯び始めています。



2012年度通期国内携帯電話端末出荷概況 - 株式会社 MM総研

調査会社「MM総研」が発表した2012年度通期のメーカー別出荷台数シェアによると、Appleが2011年度の2位から順位を上げ、通期の総出荷台数としては初の首位を獲得したそうです。

出荷台数は前年度比47.0%増の1066万台で、シェアは前年度比8.5ポイント増の25.5%。半期別にみると2011年度下期から3半期連続で1位を維持しているとのこと。


メーカー各社のシェアと出荷台数は以下の通り。特筆すべきはAppleのシェア拡大だけでなく、京セラやパナソニック、NECカシオを抜いてソニーやSamsungが躍り出たことだと思われます。

1位:Apple(25.5%、1066万台)
2位:富士通(14.4%、601万台)
3位:シャープ(14.4%、585万台)
4位:ソニーモバイルコミュニケーションズ(9.8%、408万台)
5位:Samsung(7.2%、300万台)
6位:京セラ(7.1%、298万台)
7位:パナソニック モバイルコミュニケーションズ(6.9%、290万台)
8位:NECカシオモバイルコミュニケーションズ(5.3%、221万台)

なお、スマートフォンのOSシェアではAndroidがiOSを上回る形に。初めて使ったスマートフォンが「W-ZERO3」シリーズだった……という人などにとっては、「他」という部分に複雑な気持ちを抱かざるを得ないのではないでしょうか。


◆主立ったメーカーの順位の推移を並べてみた
順位の変動をメーカーごとに列挙してみると以下の通り。近年手堅くシェアを獲得しているシャープや富士通とは対照的に、フィーチャーフォン時代に我が世の春を謳歌していたNECやパナソニックのシェア下落が顕著に。

その一方でずっと国内シェアを獲得できていなかったソニーがXperiaシリーズの好評を追い風に順位を上げつつある様子が見て取れます。

・シャープ
3位(2001~2004年度)→1位(2005年度~2010年度)→3位(2011~2012年度)

・パナソニック
2位(2001~2009年度)→3位(2010年度)→4位(2011年度)→7位(2012年度)

・NEC
1位(2001~2004年度)→3位(2005年度)→4位(2006年度)→5位(2007年度)→3位(2008年度)→4位(2009年度)→4位(2010年度)→7位(2011年度)→8位(2012年度)

・富士通
8位(2001年度)→6位(2002年度)→8位(2003~2004年度)→5位(2005~2006年度)→3位(2007年度)→4位(2008年度)→3位(2009年度)→2位(2010年度)→1位(2011年度)→2位(2012年度)

・Apple
7位(2009年度)→6位(2010年度)→2位(2011年度)→1位(2012年度)

・ソニー
6位(2001年度)→8位(2002年度)→5位(2003年度)→6位(2004年度)→8位(2005年度)→6位(2006~2007年度)→5位(2008年度)→6位(2009年度)→7位(2010年度)→5位(2011年度)→4位(2012年度)

なお、2001~2011年度の携帯電話各社のシェアをまとめた記事も合わせて見てみると、参考になるかもしれません。


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