徳島県の限界集落で350体以上の等身大の人形を作り続け、設置し続ける女性アーテイスト

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先日有識者団体によって896の自治体が消滅可能性があるとされましたが、四国の山奥のとある限界集落では、ひとりの女性アーティストが村人が減り続ける村のあちこちに、等身大の人形を置き続けています。

「日本創成会議・人口減少問題検討分科会」は5月8日、日本中の896の自治体が今後有効な対策を打たなければ将来には人口が減少して消滅する可能性のある「消滅可能性都市」と位置づけました。

消滅可能性 自治体半数 2040年20~39歳女性半減 – 毎日新聞

既に地方では子供や若者がおらず、高齢者がわずかに残るばかりの限界集落も少なからず存在しています。この女性アーティストが住むのもそんな集落のひとつ。徳島県三好市は上記の消滅可能性都市にも位置づけられていますが、彼女が住むのはその中でも山奥に深く分け入った名頃と呼ばれる集落。

ここは近所に位置する名頃ダムの建設に伴い何百人もの人が住んでいましたが、時とともによりよい仕事を求めて都会へと出て行き、現在のこの集落の人口は37人まで減少しました。

ツキミアヤノさんは11年前に大阪からこの村に戻り、10年前から人形を作り始めました。最初はすることがなく、畑に種を撒いてみても何も生えてこなかったので父親に似せたカカシを1体作り、それがすべての始まりになったとのこと。







それから10年間、アヤノさんは休みなく等身大の人形を作り続け、村のあちこちに設置していきました。その数は350体にも及びます。一番難しいのは顔の表情で、ちょっとの違いで怒ったような感じになってしまうとのこと。彼女は今は人形のことしか考えていません。



登山口にも人形が置かれており、山に登る人やドライブ途中の人も人形の写真を撮っていくといいます。ある意味ちょっとした観光名所と言えるかもしれません。


この名頃、三好市の観光地を紹介するサイトでは「かかしの里」として紹介されています。このサイトでは住民46人、かかし100体以上とされており、この時点からも過疎化が進んでいることが伺えます。

ベビーベッド販売と四国三好市の観光案内

彼女と彼女の作る人形について、ジャーナリストで写真家のFritz Schumannさんが「人形の谷(Valley of Dolls)」という6分半のドキュメンタリー映画を撮影しています。

Valley of Dolls on Vimeo

人形の話だけを取り上げると、面白いだけでなく怖い、気味が悪いなどの印象を持つかもしれませんが、ここで起きていることは日本の「田舎」でまさに現在進行形で起きている問題です。若者や子供が去って高齢者だけが残り、医療機関も遠い。「消滅可能都市」の未来をここは既に先取りしています。アヤノさんが作る人形たちの沈黙は、そのまま人間たちの不在の裏返しとも言えるでしょう。

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