史上最悪の原作レイプ、映画「STAND BY ME ドラえもん」が独自設定でドラえもんを奴隷化している




藤子・F・不二雄の生誕80週年を記念して制作された全編3DCGアニメ作品「STAND BY ME ドラえもん」に原作にはなかった余りにもエグすぎる独自設定が「便利だから」という理由で盛り込まれていたことが監督へのインタビューで明かされています。これは藤子・F・不二雄先生への冒涜としか言いようのないとんでもないものです。詳細は以下から。

ドラえもんは22世紀に住むセワシ君がご先祖様ののび太君を手助けするために過去に送り込んだ猫型ロボット。22世紀ならではの数々のひみつ道具でのび太君を助けていく国民的マンガであり、超長寿アニメでもあります。

毎年公開されてきた映画シリーズ「大長編ドラえもん」はパラレルワールドやタイムパラドックスなどのハードな設定とドラえもんの世界観の融合した非常に良質なSF作品として愛されてきました。

そんな中でシリーズ初の全編3DCG作品として鳴り物入りで発表されたのが今回の「STAND BY ME ドラえもん」。監督を務めたのは「ALWAYS 三丁目の夕日」「永遠の0」で知られる山崎貴監督と「friends もののけ島のナキ」の八木竜一監督。

Sankei Bizでのインタビューでは両監督ともドラえもんの大ファンである旨を述べ、エピソードも紹介されていますが、彼らが独自設定としてドラえもんの内部に組み込んだ「便利な装置」は想像を絶するほど酷いものでした。

すてきな未来が来るんだぜ、と言う 映画「STAND BY ME ドラえもん」 山崎貴、八木竜一共同監督インタビュー (1 5ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

それは「成し遂げプログラム」と呼ばれるもので、なんとセワシ君の意志に反する言動を取ると、即座に強烈な電流を体中に流して反省を促すという、どう考えてもあり得ない拷問装置です。

ドラえもんは将来のび太くんとしずかちゃんを確実に結婚させることを目的とされており、それに反したり「未来に帰りたい」と口走ると途端に暴力的な厳罰が与えられます。これを奴隷状態と言わずして何と言うのでしょうか。山崎監督はこれを物語を効果的に描くための「便利な装置でしょう」と言い放ちます。

どれだけ絵柄が変わろうと、声優が変わろうとドラえもんという作品がのび太君とドラえもんの友情をベースに進んでいる間はそれはドラえもんと言えるでしょう。しかしセワシ君が目的遂行のためにドラえもんに拷問装置を組み込み、一切の反抗を許さない奴隷としてのび太君の元に送り込むというこの設定、もはやドラえもんと認めることはできません。

一時期問題となった「ドラえもん最終回」や「ドラえもん のび太の人類補完計画」はドラえもん愛に溢れた二次創作と言える存在でしたが、これはオフィシャルな映画でありながら原作レイプとしか言えません。

両監督はデストピア(地獄郷)の例として映画「ブレードランナー」を挙げていますが、この映画の中で人造人間のレプリカントたちは数年しか行きられないように寿命を設定され、人間が働けない過酷な環境での労働を強いられています。よりスマートに洗練された形ではありますが、セワシ君がドラえもんに対して取り付けた「成し遂げプログラム」はこれとどこが違うのでしょうか。

両監督は子供たちに向けて「こんな未来を作ってね」とのメッセージを込めたと言いますが、ドラえもんに拷問装置を埋め込んで奴隷化するような未来は絶対にごめんです。彼らは「『素敵な未来が来るんだぜ』と嘘であっても言わなければいけないと考えた」と言っていますが、もう少しマシな嘘は考えつかなかったのでしょうか。

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