キノコと苔類が火星と同じ環境下で18ヶ月生存、テラフォーミングにも可能性?

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Photo by eLKayPics / Lutz Koch

火星を地球化させるテラフォーミングが少しずつ現実的になってきました。詳細は以下から。

地球に生きる生命体は地球外でも生き続けることができるのか?人類の地球外進出を考えると極めて重要な問題ですが、なんとキノコや苔類はで18ヶ月に渡って火星に酷似した環境で生存していたことが明らかになりました。

実験ではヨーロッパの科学者チームが南極からキノコを、オーストリアのアルプス山脈とスペインのグレドス山脈から苔類を採取。国際宇宙ステーション(ISS)で火星に似せた環境を作ってそれらのサンプルをセットし、18ヶ月後に細胞やDNAを調べました。

結果、驚くべきことに60%以上もの細胞が損なわれておらず、DNAも安定した状態でした。これによって、火星の環境は極限環境微生物と呼ばれる微生物群にとっては乗り越え難い障壁ではなく、生存していくことができる可能性が示されました。

実験ではキノコと苔類はEXPOSEと呼ばれるISSの外部にESAが開発した実験用のボックス内に設置されました。この内部は火星の地表と極めて近い状況に設定されています。大気は全て二酸化炭素で0.01気圧に保たれており、光学フィルターを用いてサンプルが曝露される紫外線も火星の表面と同じになる用設定されていました。

この実験の共同研究者であるRosa de la Torre Noetzel博士はこの実験結果が「微生物の生存可能性と長期間の安定性、そして火星で生命を探査する際の基本的な生物指標となるだろう」としています。

この事実は生命が火星で誕生し、生存している可能性を表していますが、同時に地球の生命体が火星という天体で生存できる可能性をも示しています。いわゆるテラフォーミングとして近年話題に上る「火星の地球化」がより現実的なものであることが裏付けられたとも言えそうです。

もちろんテラフォーミングには乗り越えるべき課題はまだまだ数多く存在していますが、既に移民までもが計画されている現状では大きな後押しになるかもしれません。

なお、この施設でゴキブリを用いた同様の実験は現時点では計画されていない模様ですのでご安心を。

Fungi and Lichens Just Survived 18 Months On The Outside Of The ISS – Which Means They Might Be Able To Survive On Mars Too IFLScience

(Photo by eLKayPics / Lutz Koch

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