iPhone 7はauのネットワークにフル対応、「iPhone専用帯域」で快適通信も



いよいよベールを脱いだ「iPhone 7」。

昨年発売のiPhone 6sと比べても大きく性能が向上しただけでなく、デュアルカメラや光学2倍ズーム、防水性能など、新しい試みも数多く盛り込まれていますが、肝心要のネットワーク面でも今までに無かった要素が盛り込まれています。詳細は以下から。

◆日本国内でしか利用されていない周波数帯をサポートしたiPhone 7
これがiPhone 7の対応する通信方式およびバンド(周波数帯)一覧。今回新たに1.5GHz帯(ドコモのバンド21、au・ソフトバンクのバンド11)をサポートしています。


バンド21や11は日本独自の周波数帯域のため、グローバル展開しているスマホでは非対応となるケースが多かったものの、積極的に対応する形となったiPhone 7。

ガラパゴス的な進化を遂げている「おサイフケータイ」への対応と合わせて、日本市場へ配慮したのではないか……とすら考えてしまうほどですが、各キャリアのネットワーク対応状況を解説すると、こんな感じになります。

・NTTドコモ
保有する周波数帯のうち、FDD-LTEを展開する700MHz、800MHz、1.5GHz、1.7GHz、2.1GHz帯すべての周波数帯に対応。ただし6月に携帯各社に先駆けてTD-LTEサービスを開始した3.5GHz帯(バンド42)には非対応。

・au(KDDI)
FDD-LTEを展開する700MHz、800MHz、1.5GHz、2.1GHzだけでなく、TD-LTE(WiMAX 2+)を展開する2.5GHz帯を含むすべての周波数帯に対応。

・ソフトバンク
FDD-LTEを展開する700MHz、900MHz、2.1GHzおよびTD-LTE(AXGP)を展開する2.5GHz帯に対応。ただし1.5GHz帯は2017年3月末まで3Gサービスを提供中(9月から一部の周波数帯をLTEに振り分ける方針)。

◆ネットワークすべてをiPhone 7で使えるau、1.5GHz帯が「iPhone専用帯域」に
1.5GHz帯に新たに対応したものの、携帯各社で利用できるネットワークに違いが出てしまうiPhone 7。しかし実はこの1.5GHz帯こそが、利用者の快適さを大きく左右するカギとなりそうなのです。

まず確認しておきたいのが、「携帯各社が1.5GHz帯をどのように活用してきたか」という部分。日本独自の周波数帯だったこともあり、携帯各社で使い方はバラバラですが、まとめると以下のようになります。

NTTドコモ:2012年以降に発売された多くのLTEスマホなどで利用
au(KDDI):2014年以前に発売のLTE端末およびごく一部のWi-Fiスポットのバックボーンに利用
ソフトバンク:データ通信端末やWi-Fiスポットのバックボーンに利用(ただし3G)

ざっくり説明するとドコモ以外は1.5GHz帯をスマホ用にLTEサービスを提供する周波数帯として、あまりまともに使ってこなかったわけですが、言い換えると、ドコモ以外では1.5GHz帯が実質的にiPhone 7の専用帯域になり、その恩恵を発売当初からフルで受けることができるのはauなわけです。

なお、Buzzap!編集部で先月、1.5GHz帯のLTEをバックボーンに用いた非常に珍しいau Wi-Fi SPOTを発見したため、試しに2GBを超える動画をYouTubeにアップロードしてみたところ、20分強で完了。平日昼間にもかかわらず、かなりの実効速度を得ることができました。


人口カバー率99%超のプラチナバンドLTE対応で建物の中などでもつながりやすいだけでなく、ほぼ専用帯域で快適な通信も期待できるauのiPhone 7。このプレミアム感は、なかなかのものではないでしょうか。


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