小泉進次郎ら自民若手議員が「健康ゴールド免許」など、貧困層ほど「痛みを伴う改革」を提言

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自民党若手議員らの社会保障制度全般の改革に関する提言が地獄の様相を呈しています。詳細は以下から。

自民党の小泉進次郎農林部会長ら若手議員による「2020年以降の経済財政構想小委員会」が「人生100年時代」と位置づける2020年以降の社会保障制度のあり方に関する提言を発表しました。

ここで小泉進次郎議員は高齢化と人口減少が進む中で歳出を抑え、社会保障を維持させることに主眼を置き、「痛みを伴う改革から逃げてはならない」として年金支給開始年齢の引き上げを求め、正規・非正規を問わず全労働者が加入できる社会保険制度の創設、解雇規制の緩和、定年制廃止を主張しています。

◆高齢者を「生涯現役」の労働力として生きている限り活用
この提言の中で「人生100年型年金」への改革という部分では、年金支給開始年齢の上限を現行の70歳からさらに引き上げると共に、厚生年金の保険料は70歳を超えていつまでも納付可能にするとしています。

また、働くと年金が減額される仕組みを撤廃するとしていますが、これは定年制の廃止と絡めて「高齢者も体が動く限り働き続けることが当たり前の社会」への変革と読み取れます。

小泉進次郎議員は以前から世代間格差を是正するため若い現役世代も含めた「全世代型の社会保障制度」へのシフトが必要としており、65歳以上を高齢者とする考え方を見直す事も提案しており、国民をいわゆる「生涯現役」の労働力として活用したいと考えていることが分かります。

ただし、現在ですら病気になったり老老介護などの事情で貧困に転落する高齢者が後を絶たない実態は改めて言及するまでもありません。年金支給開始年齢を引き上げ、日本人口の1/4を超える65歳以上の高齢者の社会保障を削ることは、より多くの「下流老人」を作り上げることに繋がりそうです。

◆「健康管理できる余裕のある人」は医療費の自己負担を軽減
また、医療の面ではなんと「健康ゴールド免許」なる制度の導入を提言しています。これは定期健診の受診や禁煙など健康管理に努めている人に対して公布され、医療費の自己負担が軽減されるというもの。

社会人なら当然知っている話ですが、会社のお金で健康診断を受けられるのは主に正社員のみとされている場合が多く、非正規社員は対象外というケースが多数存在しています。そうした場合に自ら一般定期検診を受けようとすれば9000~13000円程度掛かりますし、人間ドックであれば5万~10万円ほど掛かってしまいます。

つまり、正規雇用で会社のお金でこうした定期検診を受けられるのであれば別ですが、非正規雇用などで貧困に陥っている人が自力で定期検診を受けようとすればなけなしの収入の中から少なくない費用を捻出しなければならなくなり、結果的には「健康管理に努められる金銭的、待遇的、時間的余裕のある人」の医療費の自己負担が軽減されるという結果が当然予想できます。

また、この「健康ゴールド免許」と極めてよく似た制度を提言していたのが透析患者を「殺せ」と主張した長谷川豊。

本当に苦しんでいる方たちは負担ゼロ円でいいんですよ。そういう人達まで自己負担が増やされてしまうのは止めるべき。グレーゾーンは全部救ってもいいと思います。免許と同じような点数制や民間会社による調査を導入すれば、完全な黒は切り捨てられるはず。『完全な黒』だけで1割、11.7兆円出てくる。これを子供たちに使えれば話は全然変わってくる。

全文表示 _ 長谷川豊氏、「人工透析」ブログの「真意」語る 全腎協の謝罪要求は「断固拒否」 _ J-CASTニュースより引用)

自己責任の病人は切り捨てろというのが長谷川豊の主張ですが、小泉進次郎議員の提言も同様の自己責任論に立脚しており、その基準が先に述べた「定期健診の受診や禁煙など」の健康管理を行っているかどうかというもの。線引きが極めて雑な上に、健康管理を行えない事情についての理解も見られません。

◆風邪薬や湿布は「自助で対応できる軽微なリスク」だから全額自己負担
さらに、同時に提言されているのが医療保険の対象からかぜ薬、うがい薬や湿布など「自助で対応できる軽微なリスク」を省いて全額自己負担とすること。こうしたさらなる自己責任の蔓延の影響を最初に受けるのはやはり貧困層となります。

いわゆる「下流老人」が高額となった風邪薬やうがい薬を用いることを諦めた場合、そうした体調不良がさらに大きな病気に繋がる可能性は少なくありません。予防医学という考え方があればこうした提言はできないはずですが、「風邪は万病の元」ということわざを知らないのでしょうか?

例えば風邪は高齢者では肺炎に発展する場合もあり、なんらかの持病を持っていれば健康を回復するために長い時間を必要とする可能性もあります。また、老老介護で身体を痛めた時に湿布などが十分に使えなければ、介護者が十分な介護を行えなくなったり自らも介護が必要な状況になることも起こり得ます。

結局のところこの「痛みを伴う改革」で最も痛みを味わわされるのは貧困層になると言わざるを得ません。ただでさえ介護保険の福祉用具レンタルの切り捨て要介護1、2外しの方針が示されるなど、元気に働けなくなった高齢者の状況は厳しさを増す一方です。

そうした中で風邪や身体の痛みを「自助で対応できる軽微なリスク」として切り捨てることで、より燦々たる結果をもたらすことは火を見るよりも明らかでしょう。

まず最初に法人税を上げて社会保障に回す、巨額の対外支援や防衛費を削減するといった発想が出てこないのはなぜなのでしょうか?パナマ文書をはじめとしたタックスヘイブンを規制するだけでも多くの税収を確保でき、社会保障を充実させられるのは分かりきった話のはずなのですが。

小泉進次郎世代が描く「人生100年時代」の改革:日本経済新聞

健康ゴールド免許・勤労者皆保険… 小泉進次郎氏ら提言:朝日新聞デジタル

小泉進次郎議員ら、「健康ゴールド免許」創設を打ち出す News i – TBSの動画ニュースサイト

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