セクサロイドを性欲をもてあます男たちが弄り過ぎて破壊、エレクトロニクス系見本市にて

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ブレードランナーの世界はもうすぐそこまで来ています。詳細は以下から。

オーストリアのリンツで開催されたエレクトロニクス系の見本市であるArs Electronica Festivalに展示された1体のロボット。それはセクサロイドと呼ばれる人間の男性との性行為のために生み出されたロボットでした。

金髪で青い目のサマンサと名付けられた50万円相当のこのセクサロイドは触ったり抱きしめたり話かけたりすると反応するというインタラクティブな機能を持っており、AIを搭載していて多言語を話せる他、学習機能を持ち、一度「関係」を持った人間を記憶することもできます。



◆性欲をもてあました男たちの「暴走」

そうした諸機能のディスプレイのために来場者が実際に触れて体験することが可能な状態だったのですが、性欲をもてあました男たちは興奮の余りサマンサを壊してしまったのです。

男たちはサマンサの胸や腕や足に馬乗りになり、指を2本へし折り、酷く汚してしまったとのこと。バルセロナから参加した開発者のSergi Santosさんによると、男たちは「まるで野蛮人のように」サマンサを手ひどく扱いました。サマンサは修理とクリーニングのためにバルセロナに送り返さなければならなくなってしまいました。

Santosさんはこの事件について「人々は悪いことができてしまう。彼らは技術を理解していなかったし、対価を払う必要もなかった」と語っています。

先日BUZZAP!で紹介したばかりのブレードランナー ブラックアウト2022の中でも人間の男性たちがセクサロイド(と彼らがみなした)のレプリカントを非人間的に扱うシーンがありましたが、あの光景は単なるフィクションではなかったという事になりそうです。

【渡辺信一郎監督による前奏アニメ解禁!】「ブレードランナー ブラックアウト 2022」 – YouTube

◆これは「セクサロイドだったから」起こった出来事なのか?
これはサマンサが人間の女性ではなくセクサロイドだったからこそ起こった出来事だったのでしょうか?残念ながらそれは違います。

1974年にパフォーマンスアーティストのマリーナ・アブラモヴィッチさんの代表作「Rhythm 0」で何が起こったか、イミシンのアーティストは6時間、自ら肉体を差し出した。観客が彼女に対して行ったことは、恐怖さえ感じさせる。という記事で詳しく紹介されていますのでぜひご一読下さい。

「この作品は、自分に好都合な状況下で人は、他人をいとも簡単に傷つけることができることを明らかにし、反撃、防御しない人を非人間的に扱うことが、いかに簡単であるかを示しました。ステージさえ提供されれば、大部分の「正常な」人間は、暴力的になる可能性があるのです」(アブラモヴィッチ)

アーティストは6時間、自ら肉体を差し出した。観客が彼女に対して行ったことは、恐怖さえ感じさせる。より引用)

アブラモヴィッチさんの作品が示したものについての指摘は今回の出来事にぴったりと重ね合わせることができます。

公的な空間で、他人の目がある前ですらこうしたことが起こってしまうことを考えると、他人の目の入らないプライベートな空間で「反撃、防御しない人」に対してどのような暴力が発生し得るのか、考えるだけで空恐ろしくなります。言うまでもなくそれは「DV(ドメスティックバイオレンス)」と称されるもので、現在進行形で世界中で数え切れない程発生しています。

ロボット3原則の第1条にもあるように、「ロボットは人間に危害を加えてはならない」ことになっています。人間のような見た目で「反撃、防御しない」AIを搭載したロボットに対し、人間はどのように振る舞うのでしょうか。あなたは人間的に振る舞える自信がありますか?

Sex doll breaks down after huge number punters try it out _ Daily Mail Online

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