「立憲主義」ってどんな意味?みんな大好き育鵬社の中学生向け公民教科書で調べてみた

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「立憲民主党」に伴って「立憲主義」の意味に注目が集まっています。詳細は以下から。

枝野幸男氏が10月2日に立ち上げた新党「立憲民主党」。頭の2文字の「立憲」は「立憲主義」の事を指しているのですが、不思議なことにこの意味を取り違え、「立憲民主党は改憲勢力だ」とする言説が一部ネット民の間で広まっています。

◆なぜ誤解が生じたのか?
その取り違えの原因のひとつと目されているのが自称保守界隈の「経済評論家」こと渡邉哲也氏の以下のツイート。


魚拓

当然ながら「立憲主義すら知らないのか…」と完全に呆れられているのですが、渡邉氏はひたすらに「立憲と立憲主義は違う」と繰り返しながらデジタル大辞泉の「立憲:憲法を制定すること」というページへのリンクを張り続けて逃亡を図り、誤解を与えるような党名にした枝野氏が悪いのだと責任逃れをしています。

ちなみに枝野氏は10月2日の記者会見の中ではっきりと以下のように述べています。

この立憲主義と民主主義こそが、我が国の政治が、そして政治を通じて国民生活が立ち直っていくための大きな柱であると。したがいまして、その2つの言葉をつなげて「立憲民主党」という党名とさせていただきました。

【全文1_4】枝野幸男氏、立憲民主党の設立会見 理念・政策の方向性が共通していれば「排除することはない」 – ログミーより引用)

つまりは渡邉氏がやっているのは、リンク先の記者会見で党名の由来が明確に語られているにも関わらず、字面だけを追って意味を誤認させ読者のミスリードを煽るという、端的に言うとデマの拡散。

もちろんこれは意図的にやっていればの話で、本当に知らなかったとすれば評論家を自称するに値しない、義務教育レベルからやり直すべき勉強不足でしかありません。

◆では「立憲主義」とは?育鵬社の教科書によると…
せっかくですのでみんな大好きな育鵬社の中学生向け公民教科書「新しいみんなの公民」における立憲主義の記述を見てみましょう。「第一節 日本国憲法の基本原則」の47ページには以下のように記述があります。

また、憲法は政治権力が濫用されることのないように抑制する仕組みを定めて、国民の権利と自由を保障し、権力を行使して国民の福祉を増進する根拠となっています。

そして、国民どうしの間の権利侵害に対して、民法・刑法その他の法輪角解釈を通じて間接的に規律を与えています。憲法にのっとって国を運営していくことを立憲主義といいます。

(「新しいみんなの公民 第一節 日本国憲法の基本原則」47ページより引用)

ご覧のように、思想の左右に関係なく「憲法にのっとって国を運営していくことを立憲主義といいます」ということは中学校の公民レベルの常識中の常識というわけです。

上記の渡邉氏のデマを受けて本気で枝野氏の「立憲民主党」を「希望の党」のような改憲勢力であると勘違いしていると思われるツイートが一部で見られますが、希望の党にコロッと騙されて「踏み絵」を踏み、3万円を握りしめてツーショットの列に並んでいる民進党議員を全く笑えないレベルだということには早いところ気付いた方がよいでしょう。

立憲民主党が紹介したBUZZAP!の記事についての記述を再掲しておきます。

こちらのT.Katsumi氏によるモーメントも非常に良くまとまっており、「中学生にもわかる」ように書かれているので一読をおすすめします。

◆立憲主義=護憲ではないけれど…
なお、「立憲民主党」が単なる護憲政党でないことは枝野氏の記者会見での質疑応答で明らかにしています。

憲法については、これは従来の民進党から憲法の議論は積極的に進めていくと。国民とともに未来志向の憲法を施行するという立場であります。

ただこれも従来から申し上げておりますし、私も強く申し上げてきていますが、いわゆる今安倍さんがおっしゃっている自衛隊可憲論というものは、現在安保法制という違憲部分を含んだ、立憲主義を破壊して違憲部分を含んでいる安保法制というものが現に存在する中で自衛隊を明記をすれば、その違憲部分を了承する、追認するということになりますので、これは許されるものではないというふうに考えております。

【全文2_4】「安倍政権の暴走を止めることが最優先課題」 枝野氏、立憲民主党のポリシーを訴える – ログミーより引用)

ここでの憲法論議が現在安倍政権によって提示されている「立憲主義を破壊して違憲部分を含んでいる」改憲と全く別物であることは枝野氏が明確に述べているとおり。「護憲ではない=改憲勢力」という決めつけは極めて大雑把で恣意的なレッテル貼りに過ぎません。

なお、この渡邉氏はnetgeekやアノニマスポストといったフェイクニュースサイトが流布した「泉放送制作のせいで民放が偏向報道」というデマを真に受けて、保守系ニュースチャンネル「チャンネル桜」の「作られた内外マスメディアの嘘を暴く」と題した討論番組の中で「ある制作会社がほとんどの日本のキー局のワイドショー・報道バラエティを、1社で8割近く作っているという状況にある」として「メディア集中排除どころではなく独禁法にも該当する」と真顔で指摘してしまった「前科」のある自称保守界隈の人物であることは繰り返し指摘しておきます。

動画は以下から。当該部分は31:34頃からとなります。

【討論】作られた内外マスメディアの嘘を暴く[桜H29_7_8] – YouTube

なお、この番組で司会を務めるチャンネル桜の代表取締役社長の水島聡氏が「あれはひどいよね」とコメントした後に「泉放送制作でしょ?」と確認を取って渡邉氏が「そうですそうです」と応じており、チャンネル桜の自称保守界隈が丸ごとこのデマに釣られていたことも忘れてはなりません。

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