「被爆者への裏切り」日本政府がノーベル平和賞のICANから批判

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核兵器禁止条約に不参加の「唯一の被爆国」日本に対しド直球の批判の声が上げられています。詳細は以下から。

今年のノーベル平和賞に選ばれた核兵器の廃絶を目指す国際的なNGOの連合体「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」が真っ正面から日本政府を批判しています。

ICANは2007年に設立され、公式サイトによると「政府に対して核兵器禁止条約の交渉の開始と支持をはたらきかけ、説得し、圧力をかけるために、すべての国の人々を結集する活動をしている全世界的なキャンペーンの連合体」とされています。

日本では辻元清美議員が1983年に立ち上げたピースボートがICANには深く関わっており、ピースボート共同代表の川崎哲さんはICANの国際運営委員も努めています。

※編集部注:「辻元清美が作ったピースボートは極左で親北だからICANがノーベル平和賞など笑止千万!!」という言説がネット上の自称保守界隈で流されていますが、その扇動に乗る前に辻元議員とあのやまもといちろう氏の対談辻元清美女史とリベラルの復権その他で対談をしたんですが、話が噛み合いませんでした(山本一郎)で語られるピースボート関連の逸話をご一読いただくことをおすすめします。

このICANが現地時間10月9日、ニューヨークの国連本部で記者会見を開き「核兵器禁止条約」に参加しないアメリカ合衆国や日本らの対応を批判し、改めて参加を呼びかけました。

 ICANのアジア太平洋地区を統括するティム・ライト氏は、我々は今回の機会を日本政府に対して核兵器禁止条約に署名して批准するよう改めて呼びかけるきっかけにしたいと考えています。そうでなければ、それは被爆者への裏切りですと批判しています。

なお、ライト氏は被爆者のことをHibakushaと呼んでいますが、これは唯一の被爆国である日本の「被爆者」という言葉が世界共通で使われるようになっているため。

日本政府はピースボートなどの日本のNGOが深く関わっていたにもかかわらずICANのノーベル平和賞について談話を発表しておらず、受賞から2日後に外務省が独自に「国際社会で核軍縮・不拡散に向けた認識が広がることを喜ばしく思う」との外務報道官談話を発表するに留まっています。

広島、長崎での核兵器による数十万人にも及ぶ非戦闘員の大量殺傷という非人道的な虐殺の歴史を日本が忘れ、核兵器の廃絶から目を逸らして加害国であるアメリカ合衆国の都合に寄り添うのであれば、これほど「自虐的な歴史修正主義」もありません。

この地球上で誰よりも大きな声で核廃絶を訴える権利を持つ日本。この最大のカードを使わないことは対外的に自らの存在感を薄れさせるのみならず、ライト氏の指摘するように非人道的な兵器の犠牲となって虐殺され、また現在も後遺症に苦しめられている自国民への裏切り行為と言わざるを得ないでしょう。

“平和賞”ICAN、日本政府を批判 TBS NEWS

ICANが核禁止条約非加盟の日本などを批判 ニューヨークで会見 – 産経ニュース

「核禁条約不参加は裏切り」ノーベル平和賞のICAN _ NHKニュース

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