日本大手電機メーカー、働き方改革を「従業員の監視強化」だと勘違いしていることが明らかに

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根本的な病巣に気付いていないということになります。詳細は以下から。

「長時間労働の是正や、場所や時間にとらわれずに仕事ができる『テレワーク』の推進といった働き方改革」に向けた大手電機メーカーの取り組みがあまりにも的外れなことになっています。

電通の新入社員の過労自殺新国立競技場の建設での新卒社員の過労自殺など、長時間労働に伴う過労死・過労自殺は大きな社会問題になっています。

働き方改革と言いながら経団連の要求を呑んで月100時間の残業を合法化した政府の問題をいったん横に置いても、日本の大手電機メーカーの発想も極めて的外れなことになっており、働くことに対する日本社会全体の極めて深い病巣の存在が浮き彫りになっています。

NHKの報道では働き方改革に向けたパナソニックとNECのサービスが紹介されているのですが、それらの共通点は「見える化」という名の「従業員の徹底的な監視強化」でした。

パナソニックが提供するのは「社員がパソコンで仕事に使うソフトをいつ、どの時間帯に使っているかを記録してグラフで示す」というもの。業務時間中の動きをまさに一挙手一投足まで監視し、上司がそれを逐一チェックして業務に無駄がないかを厳しく監視するというもの。

もちろんこのサービスは自宅などで働く「テレワーク」の従業員に対しても効果を発揮し、上司が「仕事ぶりを把握して負担が軽すぎないか」を始め、サボっている時間がないかを綿密に監視できます。

パナソニックは将来的には「パソコンのカメラで社員の顔色などからストレスをチェックする」という恐ろしいサービスも始める模様。席を外すどころかモニターから視線を外すことすらもチェックされ、記録されることにもなるかもしれません。

また、NECが開始するサービスは「パソコンのカメラで操作する社員の顔を認証して、勤務の状況やパソコンの使用状況を合わせてグラフ化する」というもの。

NECは「社員が職場の外でも働いたことを証明できる」「勤務の状況と照らし合わせることでサービス残業の削減にもつながる」としていますが、いずれも極めて厳密に従業員の行動を監視することと同義です。

実際問題として働く上で大切なことは、どれだけの時間パソコンにかじりついて「ちゃんと仕事をしている姿を見せるかどうか」ではありません。仕事の上での成果を出すことです。

成果さえ出せば定時上がりどころか早上がりしても構いませんし、昭和時代の営業職がよくやっていたように、どこかでサボって昼寝をしていようと昼ビールを楽しもうが問題ありません。

こうした「ビッグブラザーはあなたを見ている」的な監視強化はする方とされる方の双方の「やっている感」を満たすものでしかなく、先進国最低レベルの生産性が上がることはないでしょう。

働き方改革推進 パソコン通じて働き方を可視化 _ NHKニュース

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