人手不足での倒産件数がこの4年で最多を記録、人件費の高騰などが影響

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有効求人倍率がバブル期超えどころの話ではなくなりました。詳細は以下から。

◆人手不足が理由の倒産がこの4年で最多に
人手不足が日本経済に深刻な影響を与えています。民間の信用調査会社「東京商工リサーチ」によると、2017年10月に1000万円以上の負債を抱えて倒産した企業の数が733件と前年同月から7.3%増加してこの4年間で最多となりました。

倒産件数が前年を上回ったのは2ヶ月連続で、産業別ではサービス業などが215件で最多。建設業が148件で続き、卸売業が111件となっています。

この中でも特に人手不足による人件費の高騰などで経営悪化して倒産した企業は39件となり、前年同月より70%以上も増加し、この4年で最も多くなりました。

◆バブル期超えの有効求人倍率も…
今年の5月には、2017年4月の有効求人倍率が3月から0.03ポイント上昇して1.48倍となり、バブル期の最高を超える高水準となったことが伝えられました。

この際厚生労働省は「有効求人倍率は、製造業や建設業で新規求人数が増え続けていることなどで、大きな伸びとなった。産業構造が違うとはいえ、数字のうえではバブル期を超える高い水準となり、雇用環境は着実に改善が進んでいる」と景気回復を匂わせていましたが、今回の結果を見ると大きな誤りだったことが分かります。

5月の時点でも求人倍率こそ高いものの実質賃金がほとんど伸びていないことは指摘されていましたが、好景気のために人手不足になっているのであれば、企業は賃金をどんどん上昇させて採用し、それによって業績は伸びてゆくはずです。

しかし実際には高騰する人件費が負担となって倒産に追い込まれるという状況が存在しています。つまりこれは決して景気が良くて事業を拡大するための求人ではなく、人手不足で仕事を回せず潰れるか、人件費で押しつぶされるかという地獄のような状況にあるということ。

◆好景気ではなく労働人口の減少が原因
理由としてはまさに放置された少子高齢化問題の結果であり、底が抜けたように減少し続ける生産年齢人口が働き手の不足に直結し、今後も改善の見込みはどこにも見えてきません。

総務省の資料によると、15~64歳の生産年齢人口は2013年10月時点で7,901万人と32年ぶりに8,000万人を下回っており、今後も減少傾向が続くことが予測されています。

またせっかく求人が増えたといっても、将来的に結婚・出産を考えられる賃金と待遇でなければ、ただでさえ減少の一途を辿る若者がさらに次の世代を産み育てることは極めて困難なのが現状です。

既に日本の企業に十分な体力が残っていないというのであれば、国が率先して働く人の待遇を改善し、次の世代に繋いでゆけるような施策を行わなければこうした人手不足はさらに急速に日本社会を襲うことになるでしょう。

人手不足による先月の倒産件数 この4年間で最多に | NHKニュース

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