遂に発売されたポテトチップス「鮒ずし味」をおそるおそる食してみました



ついにポテトチップス「鮒ずし味」が発売されましたのでレポートします。詳細は以下から。

滋賀県を始めとした近畿6府県内で11月13日から限定発されたポテトチップス「鮒ずし味」。ようやく今日になって店頭で発見できたため実食レビューを試みました。

まずは「鮒ずし」についておさらいしておきましょう。

鮒ずしは全ての寿司の原型とも言われる熟れ寿司の一種で、滋賀県の郷土料理として知られています。歴史は古く、奈良時代の長屋王家木簡や二条大路木簡にも「鮒鮨」や「鮨鮒」の語を見ることができ、平安時代の「延喜式」の記載からは現在の滋賀県米原市から「鮨鮒」が貢納されていたことが分かります。

鮒ずしに使われるのは主に琵琶湖の固有種であるニゴロブナ。内臓を取り除いて(雌の卵巣は残す。この部分は特に珍味として重宝される)塩を詰めて保存、その後炊いた米飯に塩を混ぜたものを詰め直し、数ヶ月から場合によっては数十年以上発酵させて作ります。

Photo by Wikipedia

独特の発酵臭のため苦手な人も存在していますが、ブルーチーズやくさやなどの発酵食品好きにとってはこの上ない珍味。酒の肴として日本酒に合わせてそのまま食べたりお茶漬けにすることも可能。

果たしてこの日本有数の珍味をカルビーはどのようにポテトチップスに落とし込んだのでしょうか?鮒ずし本来の酸味と旨味を再現するため、乾燥させたフナを砕くなどしてパウダー状にし、チップスにふりかけているとのことですが、どこまで鮒ずしファンを納得させられるでしょうか?

パッケージはこちら。中央に滋賀県の1/6を占める琵琶湖の形があしらわれています。「衝撃のギャップ!鮒ずし好きにもちょっと苦手派にも食べていただきたい美味しさ!!」とのこと。マニアックに徹しきれているのか不安です。


材料を見ると鮒パウダーに加えて鮭エキスパウダー、魚醤パウダー、貝エキス調味料などが用いられています。


こちらは鮒ずしの説明。最高の日本酒のアテであることにも触れて欲しかったところですが…。


「地元の味を愛すれば、日本がもっと好きになる。」「掘りだそう、日本の力。」


袋を空けてみました。見た感じは普通のうすしお味などと一緒です。匂いも特には感じられません。食べてみましょう。


なんというか…鮒ずしのあの強烈な塩気と発酵食品の独特の風味が数万倍にまで希釈されてしまった感じです。確かに味覚と嗅覚を研ぎ澄ませると鮒ずしを目指している味わいの方向性を感じ取ることはできますが、パンチが弱すぎます。


「ちょっと苦手派」を取り込むことを考えればこうした最大公約数的な味の作りになってしまうのかもしれませんが、鮒ずしという全国的に見ればマイナーな珍味である以上、まだ食べたことのない人が興味をもって本物の鮒ずしにチャレンジしてみたくなるような強烈なパンチの味にした方がよかったのではないかと思ってしまいます。

そうしたパンチがあればこそ鮒ずしファンも納得し、家飲みの際のおつまみにチョイスするなど選ばれる幅が違ってきたのではないでしょうか?

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