「ベテラン漁師でも3時間で8匹…」なのに絶滅間近のウナギ稚魚を捕り続ける日本社会の異常

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10年間禁漁にして資源の回復を待つという当たり前の選択肢はこの国には存在しないのでしょうか?詳細は以下から。

BUZZAP!では先月にも>ウナギの産地として知られる静岡県で、養殖に使うウナギの稚魚「シラスウナギ」の1ヶ月の漁獲量が前年比0.04%のわずか184グラムになってしまったウナギの産地として知られる静岡県で、養殖に使うウナギの稚魚「シラスウナギ」の1ヶ月の漁獲量が前年比0.04%のわずか184グラムになってしまったというニュースをお伝えしました。

このウナギの不漁は静岡県だけの話ではなく、三河一色産のウナギで有名な愛知県は12月の漁獲が8.6グラム、徳島県では10グラム、高知県に至っては0となるなど、シラスウナギ漁は例年1月中旬までが最盛期にもかかわらず、総漁獲量が1トンに満たない状況です。

これは過去最低だった2013年度(5.2トン)を圧倒的に下回る数字で、まさに絶滅寸前と言って過言ではない状況です。

しかし、日本人はそこまで激減してしまったウナギを大切に保護し、再び増やそうという考えはこれっぽっちも持っていないようです。

朝日新聞の報道では宮崎県の例が示されていますが、こちらでも今季最初の1カ月間の漁獲量が1.0キロとなり、前年同期の1.5%で過去最低です。それでも漁師らは執拗に最後の1匹までを捕り尽くそうとしています。

漁歴40年のベテランという男性(81)は「今季は6時間待って1匹の日もある。こんなことは初めて。ライトの発電費のほうが高くついて休む人も多い」と嘆く。昨季は悪くても2~3時間で20~30匹はとれたという。この日は3時間粘って8匹。「これでも今季の最高記録。一体どうなっているのか」とこぼした。

ベテラン漁師でも3時間で8匹… ウナギ稚魚どこも不漁:朝日新聞デジタルより引用)

漁歴40年のベテランが「一体どうなっているのか」と頭を抱え、朝日新聞も「原因は不明」と書いていますが、原因は単純明快です。そう、乱獲に次ぐ乱獲で絶滅寸前になっているからここまでウナギが捕れないのです。

朝日新聞は「近い将来、ウナギ不足が深刻化する恐れが出てきた」として養殖業者の「今季の価格高騰は避けられない。来季もこの調子なら、本当に市場からウナギが消えるかもしれない」というコメントを載せていますが、どちらも「今年もウナギが食べられるか」の話しかしていません。

問題はひとつの種が絶滅に瀕しているということであり、日本人たちが丁重に保護し、個体数の増加に努める代わりに「この種を食い殺せ」とばかり、わずかに生き残ったウナギを目の色を変えて捉えようとしているという蛮行です。

リョコウバトの例を出すまでもなく人類がこれまでに滅ぼしてきた生物は数知れません。しかし21世紀にもなって、しかも土用の丑の日という食文化(平賀源内キャッチコピー説は置いておくとしても)を楽しむためだけに絶滅危惧種を食い殺したとなれば、「世界に愛される日本人」のイメージが決定的に損なわれる覚悟だけはしておくべきでしょう。

ベテラン漁師でも3時間で8匹… ウナギ稚魚どこも不漁:朝日新聞デジタル

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