風営法改正のための10万人署名活動がいよいよ5月29日から開始、フジロック、サマソニ主宰らも呼びかけ人に

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当サイトで先日取り上げた「Let’s Dance署名推進委員会」主催の、風営法を名目としたダンス規制の改正を求める全国規模での署名活動が、いよいよ本日から開始されました。坂本龍一氏をはじめ、いとうせいこう氏、諏訪敦彦氏、さらにはフジロックやサマソニ主宰の各氏らなどが呼びかけ人となるなど、広範なジャンルからの高い関心が伺えます。


Let's DANCE 署名推進委員会 風営法からダンスの項目削除を求めます。

「Let’s Dance署名推進委員会」のHPは一週間の事前告知で1.39万回リツイートされ、Facebook上の「いいね!」も3.9万回となり、100万アクセスを記録するなど非常に大きな広がりを見せています。満を持して本日を迎える形となりました。

14時から京都にて記者会見が実施され、呼びかけ人のひとりでもあり、元京都市長候補で弁護士の中村和雄氏、Club NOONの弁護士も務める西川研一氏、さらには「京都のクラブシーンを守り考える会」の大西智也氏、中村陽介氏によって署名活動開始が告知され、趣旨の説明が行われました。



中村和雄氏は会見の中で「カラオケや映画館は深夜営業が可能なのになぜダンスだけが規制を受けることになるのか。ドラッグや暴力などを理由に規制しているという話もあるが、ダンス自体と犯罪行為は分けて考える必要がある。別のものを規制するためにダンスを規制するのはおかしいのではないか。」と述べています。

また、西川研一氏によると「風営法は戦後のダンスが売買春と関わりが深かった時期の法律であり、現在のダンスは全く別の文化になっている。そのような法律が生き残り、麻薬や騒音などの問題が発生した時にダンスを理由に取り締まるのは不合理。それぞれの法律で取り締まるべきだ。」と述べ、時代に合わなくなった風営法による、ある種別件とも言える運用が問題であるとしています。

これより始まる署名活動の請願事項は以下のとおり。



1.風営法の規制対象から「ダンス」を削除してください。
2.行政上の指導は、「国民の基本的人権を不当に侵害しないよう」に努め、「いやしくも職権の乱用や正当に営業している者に無用の負担をかけることのないよう」とする「第101国会付帯決議」(衆院1984年7月5日)や「解釈運用基準」(2008年7月10日)にもとづき適正に運用してください。
3.表現の自由、芸術・文化を守り、健全な文化発信の施策を拡充してください



(署名用紙より抜粋)

請願内容の主眼は風営法のクラブなどへの規制緩和ではなく、「風営法の規制対象から『ダンス』を削除」することとなっています。1948年に売買春を防止する目的で風営法はダンスを規制しましたが、現在の風俗事情は当時とは大きく異なっています。

ディスコの時代を経てクラブカルチャーが発生し、ダンスはクラブに留まらず、ライヴハウスやDJバー、カフェなどでの不定期のイベントを含め、ジャンルを超えて大きく展開しています。

折しも平成24年度から中学校体育でダンスが必修化され、クラブカルチャーの中でも非常に重要な位置を占めるヒップホップもその中に組み込まれています。

署名に関し、請願趣旨内でも



学校でダンスが教えられる一方、今だに法律で踊ることを規制するのは、時代にマッチしないのではないでしょうか。



(署名用紙より抜粋)

としており、あくまで時代遅れとなったダンス規制の改正を求めていく方針です。

本活動の呼びかけ人は以下の9人。



坂本龍一(音楽家)
大友良英(音楽家)
いとうせいこう(作家)
日高正博(SMASH代表 FUJI ROCK主催)
清水直樹(サマーソニック主催 クリエイティブマンプロ代表)
マシーン原田(ADHP代表)
諏訪敦彦(東京造形芸術大学長)
今村克彦(関西京都今村組代表)
中村和雄(弁護士)

(HPから抜粋)


クラブシーンのみならず、アートやストリートダンスなど分野からも名を連ねており、関心の高さが伺えます。

この署名活動にはメインとなる直筆での署名とウェブ上での署名の2種類がありますが、「Let’s Dance署名推進委員会」としてはあくまで直筆で10万人の署名を集めることを目標としているとのこと。署名用紙はHPの以下のリンクよりDL可能となっています。

「ダンス規制法」の見直しを求める請願(pdf)


署名用紙はクラブなどの店舗関係者であれば自らの店に置く、オーガナイザーであれば自分のイベントに設置する、アーティストやDJなら出演するイベントで募る、音楽、クラブファンは友人周りから集めるなど、様々な方法が考えられます。また、委員会としてはこれから始まる夏フェスの季節にあわせ、全国のフェスでのアピールなども呼びかけていく方針です。

京都や大阪から始まり、福岡、東京でも風営法によるクラブの摘発は続いています。この現状に対し、摘発そのものではなく、その根拠となる法律の改正にまで踏み込んでの全国規模でのアクションを起こすというのは非常に画期的な試みとなります。

これはただ法改正の動きにとどまらず、クラブやダンスの文化をより広範に認識させ、音楽やアート全体の成熟を促す大きなムーブメントとなるのではないでしょうか。

なお、本日29日午後6時より京都の中京区の河原町三条にて署名スタート宣伝が実施されます。

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