風営法に関する「ダンスの規制に関する質問主意書」への答弁書が閣議決定される

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先日当サイトでは日本共産党所属のこくた恵二衆議院議員が「ダンスの規制に関する質問主意書」を提出したことをお伝えしましたが、これに対する答弁書が閣議決定されました。


穀田氏「ダンスは自由だ!」 政府答弁書 不当立ち入りないよう県警指導

「質問主意書」全文は以下こくた議員本人のサイトより参照可。

こくた恵二 Web Site なぜダンスが風営法で規制されるのか? 表現の自由、ダンスの自由を求めて本日「質問主意書」を提出


この質問に対し、15日に政府は答弁書を閣議決定しました。以下全文を掲示します。


(クリックして拡大)

衆議院議員穀田恵二君提出ダンスの規制に関する質問に対する答弁書

一について

 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号。以下「風営法」という。)は、客にダンスをさせる営業を規制の対象としている。客にダンスをさせる営業は、適正に営まれれば国民に健全な娯楽を提供するものとなり得るものである一方、営業の行われ方いかんによっては、享楽的雰囲気が過度にわたり、善良の風俗と正常な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあるため、必要な規制を行なっているものであり、このような営業に関する規制が行われるダンスについても、この趣旨に即して判断されることとなる。

二について

 警察庁においては、都道府県警察に対し、風営法第三十七条第二項の規定による立入りについては、同条第一項の規定による報告又は資料の提出の要求で行政目的が十分達せられる場合には行わないこと、同項の規定による報告又は資料の提出の要求や同条第二項の規定による立入りについては、犯罪捜査の目的や他の行政目的のために行うことはできないこと等を指導しているところである。



答弁書によると、現在行われている「報告又は資料の提出の要求」は一切ないまま、いきなり立ち入る事例や「風営法」に関わらない犯罪捜査のための立ち入り事例、経理帳簿等の押収については、明確に「立入りについては、報告又は資料の提出の要求で行政目的が十分達せられる場合には行わないこと」「報告又は資料の提出の要求や立入りについては、犯罪捜査の目的や他の行政目的のために行うことはできない」と記しており都道府県警察に対して指導しているところであるとしています。

一方で、クラブなどの「客にダンスをさせる営業」は「行われ方いかんによっては、享楽的雰囲気が過度にわたり、善良の風俗と正常な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがある」としており、規制が必要との立場を取っています。なお、どのような行われ方に対し規制が必要なのか、具体的には明記されていません。

またダンス自体についても、規制するかどうかは「この趣旨に即して判断される」としており、どういったダンスが規制対象になるのかは明言されておらず、こくた議員の指摘していた曖昧さが残されています。これまで通り「踵が浮いた」「肩がゆれた」だけで善良の風俗と正常な風俗環境を害するダンスだと判断されうるのか、今後の運用が注目されるところではあります。

全体として一定の言質が得られたことはクラブシーンにとって一歩前進と言えるかもしれません。ただし、クラブやダンスに対して現時点で不健全さのイメージが付きまとっていることはこの答弁書からも明らかです。

今後風営法改正に向けての動きの中で、どのようにしてこのイメージを覆せるのか、そして実際に不健全な部分があるのであれば、それを経営者、アーティスト、クラブファンがどのように変えていけるかが重要なポイントとなっていくでしょう。


踊ってはいけない国、日本 ---風営法問題と過剰規制される社会
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