ゲイパレード「東京レインボープライド2013」に行ってきました

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先日BUZZAP!でもお伝えした代々木公園でのLGBT(同性愛者や両性愛者、トランスジェンダー)などの存在を認知してもらうことを目的としたイベント「東京レインボープライド2013」を訪れました。パレードは2000人を超え、総参加者は12000人を数えた現地の様子をレポートします。

Tokyo Rainbow Pride

取材班が現場に到着したのは12時過ぎ。会場を見下ろす橋の上からの光景です。この時は人がまだまだ少ないなと感じたのですが、実はちょうどパレード隊が渋谷の街を巡っていたタイミング。着いてすぐにパレードが代々木公園に帰還し始めました。


原宿駅方面から帰ってきたパレードはこのゲートを通って会場に残っていた人びとに迎えられます。


凝りに凝った仮装をしている人、映画「プリシラ」に出てくるようなドラッグクイーン、レインボーカラーに身を包んだ人、そしてどこにでもいそうな「普通」の服装の人も大勢歩いていました。




帰ってきた人びとはみなハイタッチで「おかえりなさい!」と迎えられていました。ぱっと見には性別の分からない人もいくらでもいましたし、それぞれの恋愛対象などそれに輪をかけて分かるはずもありません。




パレードは9つのフロートで構成されており、それぞれの先頭を個性的な山車が率いています。一目見たら忘れられないような強烈な山車やパフォーマーも。




このパレードには乙武洋匡氏も参加しており、レインボー・フラッグでデコられた車椅子で歩く姿がTwitterなどで話題になっていました。乙武氏はセクシャルマイノリティについてTwitter上で発言しており、今回のレインボープライドにも応援メッセージを載せています。

東京レインボープライド2013@代々木公園 - Togetter

おちんちんのついた女の子 - Togetter

パレードが戻ると会場は一気に華やぎます。参加者たちは自分たちのブースに戻ったり、会場をそぞろ歩いたり。この光景が自然に溶け込むのはフェスやイベントのメッカである代々木公園の力も大きいと感じます。道行く人々も楽しげに足を運んでいました。



そしてステージが始まります。来賓のスピーチの後はセクシャルマイノリティのアイドルグループやパフォーマー、アーティストらのライヴが目白押し。





ブースもバラエティに飛んでおり、ワインの無料試飲ブースには行列ができてあっという間に売り切れ。先日BUZZAP!で取材したTENGAもブースを出しており、TENGAなどが当たるくじは大人気。TENGAやirohaを実際に触れるコーナーにも人だかりができていました。


この日は朝から夕方まできれいに晴れ渡り、会場は終始和やかな雰囲気に包まれていました。LGBTのカップルが手を繋いで会場を楽しげに歩いている姿も数多く目にしました。


ここからは現地で参加者と話をした上での筆者の個人的な感想です。

まず驚かされたのは、LGBTと呼ばれているセクシャルマイノリティの幅の広さです。ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーと大きく分けられていますが、それぞれは一枚岩では決してありません。

例えば男性の身体に男性の心を持っていて男性が好きな人もいますし、男性の身体に女性の心を持って男性が好きな人もいます。両者はパッと見では区別は付かないかもしれませんが、別ものです。

さらに、男性の体に女性の心を持ち、レズビアンとして女性が好きな人がいたとしたら、戸籍上は異性愛になりますが、ストレートとはメンタリティが全く異なります。

そして自分の身体の性と心の性が一致していない時に異性装をするか、性転換手術を行うかなど、細かく分け始めるとどこまで行ってもきりがなく、分類のしようがなくなってしまいます。

このように細分化した上でのマッチングというのは実に困難であることは予想に難くありませんが、日本のLGBTの認知度や受容度を考えると困難にはさらに拍車がかかります。

会場でドラッグクイーンのような格好をしている人でも、日常では身体の性に合わせた服装で、セクシャルマイノリティであることを明かさずに生活している人が大勢います。実際にカミング・アウトした時の社会的な影響を考えた時に、容易にそのリスクが取れないのが日本の現状だといいます。

また、セクシャルマイノリティが本当に生活上の深刻な問題になってくるのは東京や大阪のような大都市ではなく、地方都市や田舎だとのこと。

日本中から多様で異質な人びとが集まって暮らし、隣に住人の顔も分からないほど希薄な関係性が成り立つ大都市だからこそ、レインボープライドのようなイベントやパレードが開催でき、ある意味「異質」であるLGBTが比較的受容される可能性が高くなります。

ただしそうした状況があるからこそ、東京の真ん中の渋谷という誰もが知る街からメッセージを発していくことが非常に大切なのだと感じました。

なお、会場でステージを見てブースを回り、参加者と話をしていた時間がこの上なくリラックスしたものだったことを付け加えておきます。ここではマイノリティであることは隠すべきものではなく、誰がそれを謳歌しようが非難する人はいません。

最初に述べたようにセクシャルマイノリティと言ってもその中身は無限に多様です。差異の塊とも言えるかもしれません。お互いに少しずつ違う存在がそこにいることを認め合い、受け入れ合う雰囲気がそこにはありました。それは(少なくとも現時点で)ストレートである筆者の周りをも包み込んでおり、気がつけばセクシャリティだけの問題ではないのだということにも気付かされました。

パレードの山車に「くたばれ排外主義」のTシャツを着ていた人がいたことはそれを物語っていると言えるでしょう。LGBTというセクシャルマイノリティから始まり、より「異質」とされる人びとに寛容な社会への出発点がここにあるのではないかと感じました。

LGBTのシンボルとされるレインボーフラッグにはもうひとつ意味があります。それは「多様性の下の統一」とされる平和の旗。可視光のすべてのスペクトルを含み、グラデーションになって交じり合いながら全てを足すと平和を象徴する白になるレインボーカラーは多様性を認める寛容さのシンボルであるとも言えます。

今後こうしたイベントやパレードが当たり前の光景になってゆくことが、日本の社会をさらに奥深いものにしていくのではないでしょうか。

ダレセン!―Yes,all I need is Love!!
熊田 プウ助
ぶんか社


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