「ARROWS S(EM01F)」は月額3880円でソフトバンクと無料通話可能、ただし「EMOBILE 4G-S」は落とし穴だらけ



以前BUZZAPでもお伝えしたイー・モバイル初となるARROWSシリーズ「ARROWS S(EM01F)」がいよいよ発売されることになりました。

同モデルはソフトバンクとの無料通話が利用でき、月額料金3880円と破格ですが、新サービス「EMOBILE 4G-S」はあまりにも複雑で分かりづらく、思わぬ所に落とし穴があります。



◆全部入りスマートフォン「ARROWS S」が月額3880円で利用可能に
ARROWS S(EM01F) 発売に合わせ 8月中旬以降に新サービス「EMOBILE 4G-S」を提供開始 ~「データ定額得割」で月々のお支払い額が2年間3,880*円に~|報道発表資料|イー・アクセス

イー・アクセスのプレスリリースによると、下り最大76Mbps、上り最大10MbpsのAXGPとプラチナバンド(900MHz帯)の3Gに対応し、4.7インチHD(1280×720)液晶や第4世代Snapdragon「APQ8064(クアッドコア、1.5GHz)」、2GB RAM、1310万画素カメラ、ワンセグ・おサイフケータイ・赤外線通信を備え、防水・防塵に対応した「ARROWS S(EM01F)」を8月中旬以降に発売するそうです。

同機種はソフトバンクモバイルの回線を借りて提供されるモデルであるため、発売に合わせて新たにスマートフォン向けサービス「EMOBILE 4G-S」と対応料金プラン「4G-Sプラン」「4G-Sベーシックプラン」、家族への国内通話・メールが無料になる「家族割引-S」が提供。

「4G-Sプラン」の詳細。月額980円で「EMOBILE 4G-S」加入者同士だけでなく、ソフトバンクユーザーとの国内通話が1時~21時無料、メールが24時間無料に。2年契約無しで月額1960円の「4G-Sベーシックプラン」も提供されます。


端末代金は6万3000円。「バリュースタイル-S」を契約すれば24ヶ月間2100円が通信料から割り引かれ、実質1万2600円で購入可能に。


そして「データ定額得割」を利用すれば「データ定額3-Sの定額料(4935円)」が最大25ヶ月間、3880円(通信量制限5GB、2GBごとに追加料金2625円)に。「EMベーシックパック-S」や端末代金などを組み合わせると月額料金は4720円(テザリングは無料)となります。


通話料、通信料金は以下。


◆実は落とし穴まみれの「EMOBILE 4G-S」
端末代などが別途発生するため「GL07S」よりも月額料金は上がるものの、月間通信量5GBまでのAXGPを月額3880円で利用でき、ソフトバンクユーザーとの通話も無料、さらに家族間通話なども24時間無料……と、なかなか悪くない「ARROWS S(EM01F)」。しかしながら「EMOBILE 4G-S」特設ページを見ると、思いのほか「落とし穴」が多いことが分かります。

【EM】EMOBILE 4G-S | イー・モバイル


・「EMOBILE 4G-S」契約以外のイー・モバイルユーザーは無料通話の対象外
1~21時までの通話やメールが無料となるのは「EMOBILE 4G-S」およびソフトバンク、ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンク契約ユーザーのみ。

・「EMOBILE光」やADSLサービスは利用不能
「EMOBILE光」やADSLを契約していたイー・モバイルユーザーが「EMOBILE 4G-S」へ移行した場合、契約は解除となるほか、イー・モバイルでの契約期間も引き継げません。

・メールアドレス「○○○@emobile.ne.jp」引き継ぎ不可
EMOBILE 4G-Sに変更するとオンラインサポートサイト「My EMOBILE」やemobileのメールアドレスを使った「My EMOBILE ID」は利用不能に。「EMOBILE 4G-S」の契約内容確認、変更は「My SoftBank」扱いとなります。

・家族間通話無料は「EMOBILE 4G-S」ユーザー間のみ
2013年8月5日17時現在、家族間の国内通話が24時間無料になる「家族割引-S」が適用されるのは「EMOBILE 4G-S」ユーザー間のみ。つまり家族に既存のイー・モバイルユーザーやソフトバンクユーザーがいても、家族間通話無料は適用されません。

・契約2年後からパケット料金も通信量制限も跳ね上がる
月間5GBまでのパケット通信を月額3880円で利用するためには「データ定額得割」の適用が必要ですが、同割引は2年間限定で、期限が切れるとパケット料金が月額3880円から4935円になり、通信量制限も月間5GBから3GBに引き上げられることに。解約時期を逃すと制限がきつく割高なプランでの利用を強いられ、解約手数料を支払わないといけない……という憂き目に遭うわけです。


イー・モバイル側が回線を一切提供せず、ソフトバンク側のシステムをほぼ丸ごと使う形になることに起因すると思われる今回の落とし穴。端末代を含めて月額5000円以内で利用できるというのはなかなか魅力的ではありますが、特に既存のイー・モバイルユーザーにとっては厳しい内容となりそうです。


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