【追記あり】安倍首相、ポツダム宣言をまともに読んでいないことを国会で激白

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「戦後レジームからの脱却」をスローガンに改憲をめざす安倍首相が、その戦後レジームの発端となるポツダム宣言をまともに読んでいないことを国会で自ら明らかにしてしまいました。信じられません。

この衝撃の事実が明らかになったのは本日の安倍首相と共産党の志位和夫委員長の党首討論。志位委員長は「過去の日本の戦争は間違った戦争であるという認識はあるか」という論点の中でポツダム宣言に着いて安倍首相に質問します。

志位:ポツダム宣言は日本の戦争について第6項と第8項の2つの項で、間違った戦争だという認識を明確に示しております。総理にお尋ねします。総理はポツダム宣言のこの認識をお認めにならないのですか?

安倍:このポツダム宣言を我々は受諾をし、そして敗戦となったわけです。そして今私もつまびらかに承知をしているわけではございませんが、ポツダム宣言の中にあった連合国の理解、例えば日本が世界征服を企んでいたということ等を今ご紹介になられました。

私はまだその部分をつまびらかに読んでおりませんので、承知はしておりませんから今ここでただちにそれに対して論評することは差し控えたいと思いますが、いずれにせよですね、まさに先の大戦の痛切な反省によって今日の歩みがあるわけでありまして、我々はそのことは忘れてはならないと思います。


動画での該当部分は4:10過ぎから。なお、ご覧のとおり安倍首相は志位委員長の「過去の日本の戦争は間違った戦争であるという認識はあるか」という質問からはのらりくらりと逃げ続け、結局認識があるかないかの回答はしていません。

志位委員長の党首討論 - YouTube


まさか戦後レジュームからの脱却を謳い、改憲を強力に推し進める政権のトップである安倍首相が、戦後レジュームの根本であるポツダム宣言をまともに読んでおらず、この程度の質問に対しても正面から答えられないというのは衝撃を通り越して呆然とするしかありません。

ネット上では呆気にとられる声が相次いでいる他、ツイッターのトレンドのトップに「ポツダム」が踊り出るなど反響が広がっています。

なお、ポツダム宣言は以下の政府サイトで閲覧が可能。

憲法条文・重要文書 日本国憲法の誕生

この全文が非常に読みにくいため、こちらのサイトでは独自訳を掲載しています。

ポツダム宣言 全訳

英語原文はこちら。日本語の公式訳文とは全く違って平易な英語で書かれいてるため、高校生レベルの英語でも読解可能です。せっかくの機会なので、訳文と突き合わせながらじっくり読んでみても良いかもしれません。

Potsdam Declaration Birth of the Constitution of Japan

また、安倍首相は2005年には「諸君!」という雑誌の対談でポツダム宣言に関する驚くべき認識の間違いを示していたことも再び脚光を浴びています。

もう廃刊になった『諸君!』(2005年7月号)という雑誌での対談では、当時の国会での「靖国参拝は、日本が軍国主義化に向かう象徴であり、ポツダム宣言に反する」という野党議員の質問が気に入らなかったらしく、次のように述べている。

「ポツダム宣言というのは、アメリカが原子爆弾を2発も落として日本に大変な惨状を与えたあと、『どうだ』とばかり叩き付けたものです。そんなものをもちだし、あたかも自分自身が戦勝国であるかのような態度で、日本の総理を責めあげる」

政治家なら、せめて日本の敗戦過程の初歩的知識ぐらいあってしかるべきだ。広島原爆投下は1945年の8月6日で、長崎は9日だ。ポツダム宣言が提示されたのは7月26日だから、順がまるで逆である。

知識の欠如をあらわにした安倍晋三の「歴史認識」-集中|MEDICAL CONFIDENTIALより引用)


自らが政治的に目指す先の、その土台すら満足に勉強することができていない安倍首相。総理大臣失格とされても全く反論のできない体たらくと言えるでしょう。

【追記】
磯崎補佐官がテレビ番組で「ポツダム宣言が一字一句正しいかどうかなんとも言えない」と発言してさらに炎上しています。こちらは単に知らなかったで済むような話ではありません。

磯崎補佐官がテレビで「ポツダム宣言が一字一句正しいかどうかなんとも言えない」と安倍首相を擁護して炎上 | BUZZAP!(バザップ!)

【追記】
本件に関し、安倍政権は6月2日朝の閣議で安倍首相はポツダム宣言を「当然、読んでいる」とする答弁書を閣議決定しました。

答弁書では首相が「具体的な発言の通告が事前になされなかったため、(ポツダム)宣言の正確な文言を手元に有しておらず、そのような状況で具体的な文言に関する議論となったため、つまびらかではないという趣旨を申し上げた」としています。

「ポツダム宣言「首相は読んでいる」とする答弁書を決定」 News i - TBSの動画ニュースサイト

しかし共産党の志井委員長は具体的な文言に関する議論を行っていたわけではなく、ポツダム宣言の具体的な文言を挙げた上で「過去の日本の戦争は間違った戦争であるという認識はあるか」と質問していますので、この答弁書は的はずれであると言わざるを得ません。

もちろんこの答弁書でも「過去の日本の戦争は間違った戦争であるという認識はあるか」という当初の質問に対する認識は示されず、単に「我が国はポツダム宣言を受諾して降伏したものである」と述べるに留まっています。

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