ダンス規制を撤廃する風営法改正案が成立、「遊興」定義の曖昧さにむしろ「改悪」であると大きな批判

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風営法改正案が本日参議院本会議で可決され、成立しました。しかし新たに導入された「遊興」の定義の曖昧さから「むしろ改悪である」との声も多く聞かれています。

本日6月17日の午前中に開催された参議院本会議でクラブなどの「ダンスと飲食をさせる営業」の規制を撤廃する改正風俗営業法が可決され、成立しました。

ただし、BUZZAP!でこれまで繰り返し指摘してきたように、ダンス規制がなくなった代わりに新たに「遊興」という考え方が導入され、ダンスを含めた「営業者の積極的な働きかけにより客に遊び興じさせる行為」全般が規制される結果となり、改正ではなくむしろ改悪であるとの関係者からの声も多数聞かれています。

山谷国家公安委員長は衆議院内閣委員会の質疑において遊興として規制される行為を以下のように説明。

音楽を流して不特定の客にダンスをさせる行為、不特定の客にダンス・ショー・演芸等を見せる行為、歌、バンドの生演奏等を不特定の客に聴かせる行為、のど自慢大会等の不特定の客が参加する遊戯、ゲーム、競技等を主催する行為


これ以外の事例については都度判断するなどとして、現時点で「遊興」の定義の明確化が行われず曖昧なままであることに、これまで法改正を求めてきたダンス議連所属議員らからは鋭い批判が繰り返されています。

風営法改正案が可決された内閣委員会での質疑、「遊興」の定義のあまりの曖昧さと恣意性に批判が集中 BUZZAP!(バザップ!)

また、現行法ですら「深夜遊興の禁止」の規定に刑事罰はありませんでしたが、改正後は営業停止に加えて2年以下の懲役、200万円以下の罰金という思い刑事罰が課されるようになります。

つまり営業内容によっては、これまで普通に営業していた店舗が警察の恣意的な「遊興である」との摘発によって突然無許可営業扱いされ、営業停止どころか経営者が犯罪者とされてしまう恐れもあるということ。

確かに許可を取れば「朝まで踊る」ことは可能となりましたが、そのために払った代償はあまりにも大きいと言う他ありません。

上記記事にも書きましたが、この改正案の成立はゴールなどでは決してなく、今後も経営者やアーティスト、ファンがダンス議連らとも連携して不断の努力を続け、法律の運用状況を監視、必要があれば批判していく必要があります。

クラブシーンは今日ようやく、しかも非常に不利な形でスタートラインに立ったのだということを忘れてはならないでしょう。

クラブ規制を緩和 風営法改正 - NHK 首都圏 NEWS WEB

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