「宝塚がHIV感染の中心に」、LGBT支援方針に大河内茂太市議が差別発言で議会紛糾

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関西でいち早くLGBT支援策の検討に入っている兵庫県宝塚市の自民党市議が議会でLGBTへの差別発言を行い、大きな問題となっています。詳細は以下から。

兵庫県宝塚市は渋谷区の同性パートナー条例の成立前からセクシャルマイノリティ支援を検討していましたが、6月24日の市議会定例会でこうした基本方針策定に対し、自民党議員団の大河内茂太議員がHIVを引き合いに差別発言を行いました。

「HIV感染の中心、懸念の声」 宝塚市議発言で紛糾:朝日新聞デジタル

神戸新聞NEXT|社会|「宝塚がHIV感染の中心に」自民議員発言、議事一時中断


大河内議員は「HIVは、特に男性間の性的な接触によって広がっている。条例ができた場合、話題性もあり、たくさんの人が集まり、HIV感染の中心になったらどうするのか、という議論が市民から出てくる」などと根本的に誤った知識に基いて同性愛者差別を展開。

これが差別発言であることは言うに及ばず、2015年現在においてHIVに関してここまで古臭く誤った知識を公式の場で開陳してしまうことにも驚きですが、さらには「そうした議論が市民から出てくる」などと責任転嫁してみせる姑息さにも唖然とせざるを得ません。

この発言に対しては市民ネット宝塚の北野聡子議員が取消を求め、議事は中断。北野議員は「HIV感染者や同性愛者への偏見を助長する差別的な発言」と厳しく批判しています。

大河内議員はこの他にも「女子校や男子校などでは同性カップルが多い。環境によって後天的に同性愛者になる。学校での児童生徒への啓発活動が同性愛を誘発する可能性を否定できない」などと無根拠で偏見に満ちた発言を行っています。

この発言は同市を代表する宝塚音楽学校、ひいては宝塚歌劇団までをも完全に否定するもの。元タカラジェンヌの東小雪さんが2013年に東京ディズニーリゾートで初の同性結婚式を上げたことは大きな話題となりましたが、これまで宝塚市を全国区にしてきた文化と歴史への軽視も甚だしく、全くもって見過ごせるものではありません。

批判に対し、大河内議員は

「差別する意図はなく、発言を取り消すつもりはない。LGBTへの支援は必要だが、同性婚容認につながる条例制定に反対する立場から発言した」

「人権は大切だが全体の利益の中でのバランスが必要だ」


などと述べていますが、意図はどうあろうと無知と偏見に基づく差別発言であることは明確。そして「人権と全体の利益のバランスが必要」という発想は「公益及び公の秩序」を盾に人権を制限する条項を組み込んだ自民党の憲法改正草案そのままです。

つまりもし将来、自民党の望むままに憲法が改正された場合、待っているのは上記のような考え方をもとに、少数者が誰はばかることなく弾圧される未来ということになります。

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