世界遺産の二条城で新駐車場建設のために敷地内の樹木130本伐採を計画、京都市民ら「愚行だ」と激怒

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Photo by Bryant Wong

世界遺産・下鴨神社敷地内のマンション建設に続き、二条城では駐車場を新設するために130本の樹木を伐採する方針が明らかになり、京都市民らの怒りを買っています。詳細は以下から。

京都が昨年に続き「世界で最も魅力的な都市」の称号を得たことはBUZZAP!でもお伝えしましたが、当の京都市内では市の中心部の四条通の片側一車線化が観光シーズンに致命的な渋滞を生み出し、また下鴨神社が式年遷宮の費用を調達できなかったために敷地内にマンションを建設する羽目に追い込まれるなど、残念なニュースが続いています。

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そんな中、今度は世界文化遺産の二条城で、市が大型観光バス用の駐車場を新設するために敷地内の桜など130本あまりの樹木を伐採することが明らかになりました。伐採するのは城内で枯れ木が出た場合の植え替え用樹木を育成する場所。観光客は入場できませんが、沿道からサクラやマツ、モミジを眺めることができ、春や秋には写真撮影に訪れる観光客もいるエリアでした。

京都市側は「バスで訪れる観光客の利便性を高めないと、入城客が減少する」「バス駐車場台数を現状通り維持しないと、違法駐車が増え、周囲の環境が悪くなる。移設するにはこの場所しかなかった」などとして正当性を訴えており、文化庁に現状変更を新生、年明けにも伐採を始める構えです。

対して住民らは計画中止を求める団体を設立、再考を求めて市議会に陳情しており、代表者は計画を「世界遺産内にある多数の樹木を切ってまで駐車場は必要なのか。静寂なたたずまいを破壊する愚行だ」と強く批判しています。

実際京都が2年連続で「世界で最も魅力的な都市」に選ばれていることで、観光客が益々増えることは間違いありません。そうした観光客の増加に対応することも必要でしょう。しかしそれは小手先の対応だけで果たして良いのでしょうか?

京都がここまで有名になり、観光客の目的地となってきたのは1200年以上に渡る長い歴史があり、それを守り続けてきた伝統があればこそだと言えるでしょう。そうした伝統を軽視し、街並みや寺社、伝統文化を単なるツーリストアトラクションとしてのコンテンツとして効率的に処理するのことは、むしろそれらの価値を目減りさせてしまうことにも繋がりかねません。

四条通を狭くして渋滞を誘発させることにお金をかけ、一方で参拝料を徴収しない下鴨神社の式年遷宮に補助をしない。さらには駐車場のために世界遺産の敷地を削る。どうにもちぐはぐで本末転倒な施策が乱発されており、誰のためにそれが行われるのか、もしくは行われないのか非常に見えにくくなっています。

「愚行だ」世界遺産・二条城、駐車場新設で樹木大伐採 京都 京都新聞

(Photo by Bryant Wong

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