「夢の」高速増殖炉もんじゅ、ついに終了のお知らせか

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まったく無用の長物のまま長年税金を食い続けている高速増殖炉もんじゅがついに終了することになりそうです。詳細は以下から。

福井県敦賀市にある日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ。国家プロジェクトである「夢の」核燃料サイクル計画の要として建設されました。

しかし1995年に稼働してすぐにナトリウム漏洩事故が発生、さらに事故現場を撮影したビデオの編集による隠蔽が発覚した上、特命内部調査員としてマスコミの矢面に立っていた動燃総務部次長が死亡、自殺とされるという事件が発生。

その後2010年には運転再開を目指していたさなか、原子炉容器内に筒型の炉内中継装置が落下する事故が発生。こちらでも装置を現場で担当する燃料環境課長が自殺し、遺体で発見されるという結果に終わっています。2011年6月24日に装置の引き抜き作業は完了しています。

問題はこれにとどまらず、2012年11月には1万個近い機器の点検漏れがあったことを原子力規制委員会が発表。その後の立入検査によってさらに13個の重大な点検漏れが発覚。もんじゅの無期限の使用停止を命じました。日本原子力研究開発機構は9月には点検漏れが全て解消したと報告しましたが、10月には再び点検漏れが発覚するというあまりにずさんな体制が明らかになっています。

そして昨日10月21日には中央制御室の換気をする系統の弁など、最重要の15個の部品を誤って最も重要度の低いランクに誤って分類していたことが発覚。なんと1992年の試験運転開始からただの1度も点検されていなかったことが明らかになりました。

このような全くお話にならない管理体制に原子力規制委員会は廃炉につながる設置許可取り消しをも含めた措置を講じる事を決定。委員からは「結果が出ていないことに深刻さを感じる」「ラストチャンスはもう過ぎている」との厳しい意見が相次ぎ、田中俊一委員長も「文科省の説明で納得したという段階ではない」「何らかの措置は必要と考えている。(設置許可取り消しも)排除しない。安全の確保がもっとも大事だ」と痛烈に批判。

安倍首相は2014年4月に策定したエネルギー基本計画でもんじゅを存続させる方針を決めましたが、田中委員長は「考慮はしません。安全をないがしろにしていいという判断はしない」と明言しています。

動いていなくても1日に5500万円もの予算を使う高速増殖炉もんじゅ。そして実質的に破綻している核燃料サイクル計画。いつ無駄な施設であったことを認めるのかというチキンレースの様相を呈していましたが、ようやくまともな判断が下されようとしていると言えるのかもしれません。

東京新聞 もんじゅ「廃炉も検討」 規制委「点検漏れ 改善なく深刻」 社会(TOKYO Web)

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