菊池桃子、1億総活躍国民会議で今度は「ダイバーシティ」を阻害する日本の慣習に切り込む

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1億総活躍国民会議の民間議員、菊池桃子さんの弁舌が再び鋭く冴え渡っています。詳細は以下から。

民間議員として初めて出席した10月29日の1億総活躍国民会議でいきなり「1億総活躍社会」に代わるソーシャル・インクルージョンという概念の導入を果敢にも提唱したタレントの菊池桃子さん。第2回会合では「ダイバーシティ」という考え方を用い、日本の悪習に苦言を呈しています。

◆ダイバーシティって何?
ダイバーシティは日本語には「多様性」と訳される言葉。グローバル化が進むに連れてより多くの場面で目にする機会が増えています。多様性は「幅広く性質の異なるものが存在すること」を指しており、社会においてダイバーシティが実現することは互いに相違な属性や価値観、思想信条、そして病気や障がいを持った人々が共存していける状態になることを意味します。

BUZZAP!でしばしば取り上げるLGBTに関する話題などでも頻出するワードですが、この場合はセクシャリティに関するマイノリティがマジョリティの人々と同じように差別されず、偏見を持たれず、法的・社会的に疎外されずに生きていけるということを指します。11月5日から始まった渋谷区世田谷区の同性パートナー制度もダイバーシティの実現へのワンステップです。

◆多様性を萎縮させる日本の慣習
菊池桃子さんはこの会合では人材活用という議論の中で、そうした「多様な」人材が「やる気をなくしたり、前向きな意思をなくすような日本の慣習があるのではないか」と述べています。

具体的には企業の採用資格や受験資格において「心身共に健康な者、もしくは心身とも健全な者」という記述がある場合、それが心身に病気や障がいを持った人々のチャレンジを躊躇させ、諦めさせてしまうという現実があるとして「企業、学校の採用基準の一斉見直し」を提案しました。

これは従来は「自己責任」として個人に帰結されていた病気や障がいといったものを社会参加の障壁とさせず、企業や学校といった社会の側がダイバーシティの実現の一環として受け入れていくべきであるとする発想です。

◆多様性と公正さ
つまるところ、社会参加に関する公正さの話であると言い換えても良いでしょう。以前BUZZAP!でも掲載して大きな反響を得た平等と公正の違いについての話とも重なります。その歳の画像を再掲します。



それぞれの説明について、平等は

平等は公正さを推進させるために全員に対して同じものを与える。しかしそれが正常に機能するのは全員のスタート地点が同じ場合に限られる。この場合では全員の身長が同じ時だ


とされており、公正に関しては

公正さは人々を同じ機会へのアクセシビリティを確保すること。個人それぞれの差異や来歴は、何らかの機会への参加に対し障壁となることがある。なので最初にまず公正さが担保されて初めて平等を得ることができる


とされているのですが、公正さのポイントは同じ機械へのアクセシビリティの確保であるということ。画像にあるように、背の高い人には下駄を履かせる必要はありませんが、とても背の低い人にはより多くの下駄を履かせ、試合を観戦できるというアクセシビリティを確保するのが公正さです。

例えば既に日本中で当たり前になりつつあるバリアフリー化というのも多様な人々を社会が公正に受け入れるために行われたこと。これは公共空間や個々の建物の話ですが、菊池桃子さんはそうした考え方を学校や企業のシステムにまで拡大していくべきであると主張しているわけです。

逆の言い方をすれば、ダイバーシティの実現のためには公正さが必須となります。病気や障がいはもちろん、出自や家庭環境、宗教、性的指向などが障壁となったり、それが原因で不当な扱いを受けるような社会は多様性を認めているとは言えません。

今後もグローバル化は進む一方であり、菊池桃子さんが言うように人口減少に伴って移民の受け入れが大きな問題となってくる今後の日本を考えれば、多様な人材がその相違故に拒絶されず、不利な立場に置かれずに生きて行ける社会を作っていくことはこの上なく重要だといえるでしょう。

貴重な意見の出されている1億総活躍国民会議、果たしてこうした提案を真摯に受け止め、日本の未来に向けて建設的な展望を描くことはできるのでしょうか?

菊池桃子氏がまたダメ出し 政府の国民会議で「企業、学校の採用基準の一斉見直しを」 - 産経ニュース

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