医療大麻が合法化されたアメリカの州、解禁後5年ほどで肥満率が減少していたことが判明

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食欲増進の効果が期待される医療大麻ですが、解禁された州では5年ほどで肥満率が減少していました。詳細は以下から。

1996年のカリフォルニア州での医療大麻解禁に始まり、23の州と首都ワシントンで医療大麻を合法的に販売、使用できる大麻先進国のアメリカ合衆国。20年の医療大麻の歴史の中で、解禁すると5年ほどで肥満率が減少するという副次効果が確認されました。

大麻は俗に「マンチー」と呼ばれる食欲増進効果を持ち、医療大麻の分野では老衰や抗癌剤治療などで食欲が減退した人が摂取することで、食欲を促す効果が薬効のひとつとして期待されています。

しかし、医療大麻の解禁がもたらしたのは肥満率の減少という思わぬ効果でした。もちろん医療大麻の摂取が食欲減退をもたらしたわけではなく、話は広範囲に渡ります。

Health Economicsに掲載された研究によると、1990年から2012年の患者らのライフスタイルの情報の盛り込まれたBehavioral Risk Factor Surveillance Systemのデータを相互参照したところ、患者らの体重に変化が見られ、医療大麻法の導入によって肥満が有意に改善されたとの結論に至りました。

興味深いことに、この効果はひとつの理由によってもたらされたものではなく、統計上の様々なグループにそれぞれ見られた多様な効果が積み重なることで発生したのです。

例えば高齢者においては、医療大麻の摂取が体の痛みを和らげることによって、障害や病気などに煩わされることなく体をより多く動かして運動することができるようになります。

一方若者は、過剰供給された医療大麻が嗜好品としての大麻の市場に流れこむことで末端価格が下落、アルコールの代わりに大麻を摂取するようになっていたとのこと。これは一見悪いことのようにも見えますが、ビールにせよワインにせよ飲むと太るのは御存知の通り。彼らの飲酒が大麻摂取に置き換わることで、結果的に肥満が減少したとのこと。

研究では医療大麻法の導入は0.4%から0.7%の肥満度指数の減少と、2%から6%の肥満率の減少に関わっていると結論づけています。また、こうした効果が目に見えて現れてくるまでには医療大麻法の施行から5年程度かかるとのこと。

ここで言及されているのは大麻の摂取自体が体重を減らすという直接の効果ではありません。しかし、以前BUZZAP!でお伝えしたように、大麻使用者の空腹時のインシュリンの値は非使用者よりも低く、体内で血糖値を平常値にに維持するために生成されたインシュリンに対してより低い耐性を示したとして大麻がダイエットや糖尿病予防に有効であるとする研究結果も発表されています。

肥満や生活習慣病は今や決して贅沢病などではなく、先進国中に広まる多くの人の悩みです。大麻という選択肢の導入は、多額の税金を医療費につぎ込まずとも国民の健康を推進する可能性があることをこれらの研究は示唆していると言えるでしょう。

Medical Marijuana May Help Tackle Obesity, Study Says IFLScience

(Photos by eggrole


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