世界の1%の富裕層の資産、残りの全人類99%の資産を上回る

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世界の格差・貧困問題はついにここまで来てしまいました。詳細は以下から。

貧困と不正を撲滅するために世界100ヶ国以上で展開するイギリスの非営利団体、オックスファム最新の報告で、世界中のトップから1%の富裕層の持つ資産の合計が、それ以外の99%の資産の合計を超えました。

また、2014年1月にBUZZAP!では世界で最も裕福な85人が人類の貧しい半分の35億人と同量の資産を握っているとした記事を掲載しましたが、2年後の現在ではこの数字はさらに先鋭化し、最も裕福な62人が人類の貧しい半分の人口と同量の資産を握るまでになっています。この数字は2010年には388人であったことから、より富の専有が進んでいることを明確に示しています。

オックスファムはこの偏りの大きな原因として、無税富裕層や企業の資産を誘致するために税金を無税もしくは極めて低い税率にしている国や地域「タックスヘイブン(租税回避地)」を名指しで批判。タックスヘイブンの存在によって富裕層や大企業が本来所属する国に支払うべき税金から逃れることで、社会保障や医療、教育などの公共サービスや富の再分配が正常に行われず、富裕層や大企業のみが肥え太る原因になっているとします。

また、格差拡大の背景には労働賃金の国民所得に占める割合の低下も指摘されており、最低賃金を生活賃金の水準に引き上げ、男女間の賃金格差を解消することも提唱しています。さらに、政府は大企業やロビイストからの影響を最小限に抑制し、徴税対象を労働者と消費行動から富裕層と資本利益へとシフトすべきであるとしています。

オックスファムのウィニー・ビヤニマ事務局長は報告の最後をこう締めくくっています。

最も裕福な人々は、彼らの富が全ての人々のためになると言うことが、もはやできなくなりました。彼らの極度の富は、病める世界経済の表れです。一部の富裕層に富が集中する仕組みは、世界の過半数の人々、特に最も貧しい人々の犠牲の上に成り立っています。

格差に関する最新報告書発表 「最も豊かな1%のための経済」 カテゴリー プレスリリース オックスファム・ジャパンより引用)


この言葉と同様のことは既にOECDもトリクルダウンは起こらないとして指摘し、かつてはトリクルダウンを旗印に構造改革を行った竹中平蔵も先日のテレビ番組でトリクルダウンはあり得ないと断言しており、富裕層や大企業の富が貧困層にこぼれ落ちることがあり得ないことは明白。

各国政府は世界的な視点で富裕層と大企業への課税強化、最低賃金の上昇と男女格差の是正、公共サービスの充実を行い、格差・貧困問題に直ちに取り組むべきでしょう。

The 62 richest people have as much wealth as half the world - Jan. 17, 2016

格差に関する最新報告書発表 「最も豊かな1%のための経済」 カテゴリー プレスリリース オックスファム・ジャパン


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