ついに労基署がブラック企業撲滅に本気、サビ残支払い指導142億円や賃金不払い社長逮捕も

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ブラック企業撲滅にむけて労働基準監督署の攻勢が活発になっていることが明らかになっています。詳細は以下から。

労働基準法違反という明確な犯罪行為を行いながら、何の処罰も受けずに堂々と世間にのさばるブラック企業。遅まきながら、そうしたブラック企業の撲滅に向けた労働基準監督署の動きが伝えられています。

◆賃金不払い社長らを異例の逮捕
3月22日に驚きをもって報じられたのが、外国人技能実習生に対する賃金不払いと、労基署の調査妨害を行った会社の社長と受け入れ事務コンサルタントの逮捕劇です。

岐阜労働基準監督署は岐阜県の縫製会社社長と技能実習生受け入れ事務コンサルタントの2人を異例の逮捕に踏み切りました。

逮捕容疑は中国人女性の技能実習生4人に対し、最低賃金計約165万円と、時間外手当計約310万円を支払わなかった上に、虚偽の賃金台帳を提出するなどして労基署の調査を妨害した疑いということで、極めて真っ黒なブラック企業およびそのコンサルタントに対するもの。

時事通信ニュース:労基署が異例の逮捕=賃金未払いの社長ら-岐阜

◆サビ残支払い指導、1300社の20万人に142億円支払い
同日に報じられたのが、2014年度のサービス残業に関する是正指導を受け、未払いの残業代が支払われた従業員の数が20万人を超え、過去最高を記録したというニュース。

14年度に残業代や休日出勤の割増賃金を支払わずにサービス残業をさせたとして労働基準監督署の指導を受け、100万円以上の残業代を支払った企業は1329社。残業代が支払われた従業員は前年度から8万8千人あまり増えて過去最高の20万3507人に上っています。

具体的な事例として挙げられているのは

・残業代が一定額に決められ超過分が支払われない
・入力された労働時間とパソコンを操作した時刻が食い違う
・出勤・退勤時刻の15分未満の時間を切り捨てる


といった、働いていれば誰もがどこかで経験していそうな話です。業種別で是正指導が最も多かったのは製造業で327社。対象従業員数では、飲食店などの接客娯楽業が最多の10万477人となっています。

厚生労働省は「賃金は労働者の生活の糧であり、未払いはあってはならない」と明言しており、働いた分の賃金をしっかりと要求するのは労働者側の明確な権利です。

先日もコンビニエンスストア「サンクス」の高校生バイトが労働組合「ブラックバイトユニオン」を通じて「賃金支払いは1分単位」とする労働協約を結んだことが話題となりましたが、こうしたサービス残業が厚生労働省の是正対象であることが鮮明に記されています。

ブラック企業に泣き寝入りする時代はもう、終わりを告げようとしているのかもしれません。

サービス残業20万人超 14年度、過去最多 厚労省指導、142億円支払い:日本経済新聞

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