宇予くんや改憲マンガは序の口、日本青年会議所(JC)の政策集がドン引きレベル【共育、おまもりプログラム編】

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「宇予くん」や「改憲推進マンガ」が強烈すぎて他に目がいかなくなりがちですが、そこらの愛国カルトも顔負けの政策がずらりと並んでいます。詳細は以下から。

前記事では「日本歴史ばなし」という歴史修正主義プロジェクトについて詳しく見てきましたが、今回は道徳教育推進委員会の推進する「共育」と安全保障確立委員会の「おまもりプログラム」に触れてみようと思います。

◆トンデモ疑似科学「親学」をベースにした「共育」を推進
「親子で学ぼう チャレンジ!ともいく!」という項目があるのですが、ではいったいここに出てくる「共育」とは何なのでしょうか?コトバンクには

《「ともいく」とも》親・教師・学校など教育権を持つ主体だけでなく、多様な立場や領域の人や組織が連携して教育を担うこと、あるいは教育・養育・指導を行う側と受ける側がともに学び成長すること、などを意味する造語。

共育(キョウイク)とは - コトバンクより引用)


とあり、Google検索するとMazdaや生協関連のシーエックスカーゴ、複数の地方自治体がヒットしてそれぞれの定義づけで「共に育む」という教育を行っています。

JCが提唱する「共育」は「親子が共に成長する「共育」を推進するとともに、郷土愛を育み、他を慮る精神性を育むこと」とされており、政策のゴールとしては

親…子供を変えるには自らが変わるという意識変革を図った状態
子…当プログラムを通じてその地域の先人たちや祖先、親を敬い、大人の背中を見て育とうとする意識が育まれた状態


と規定します。なんとなくソフトで抽象的な文章で特別批判するところもなさそうに見えますが、「宇予くん」の件で取り上げたヒゲの隊長を迎えた安全保障の今を知り憲法改正を考えるセミナーのフライヤーの中に答えがありました。

このフライヤーの政策集の中に同名の「親子で学ぼう チャレンジ!ともいく!」の欄があり、「手段(内容)」として「親学の推進・親学講師の育成」とあります。出ましたね、親学。


親学は「新しい歴史教科書をつくる会」の元副会長でもあり、靖国神社崇敬奉賛会(吉本芸人の小籔千豊が会員であるとお伝えしたあの組織です)が主催する「やすくに活性塾」の塾長を務める高橋史朗明星大学教授が提唱したトンデモ疑似科学。

親学では発達障碍やアスペルガー、自閉症は親の愛情不足が原因で、伝統的子育てでは発生しないなどという荒唐無稽な主張を行っており、この親学推進の一環として大阪市でおおさか維新の会によって提出された「家庭教育支援条例」は「学術的根拠がない」「偏見を増幅する」とフルボッコにされて撤回に追い込まれています。

JCはこれに絡んで親道なるものも提唱しており、サマーコンファレンス2017でも今日からやれる「親道」プログラムの政策集にも掲載しています。

「親DO(ドゥー)!リトミック」という体操ソングも作られており、かなりの破壊力です。「うそうそだめだめ!うそうそだめだめ!」の下りを聴かせたい奴が多すぎると感じる人も多いのではないでしょうか?

親DO(ドゥー)!リトミック - YouTube


なお、この共育に関してJCは「第5回親守詩全国大会」について公式サイトで報告しています。この親守詩というものはJCの説明によると以下のようなもの。




「子守唄は親から子へだが、その逆に親への報恩感謝の思いを表現する試みもあってよいのではないか」という親学推進協会理事長高橋史郎氏の思いをきっかけに、2004年に公益社団法人 松山青年会議所が主催した事業として始まり、現在は日本中に広まっています。

≫ 第5回親守詩全国大会開催 | 公益社団法人日本青年会議所本会魚拓)より引用)


ということで、JCがトンデモ疑似科学の親学と極めて強く絡み合っている事がよく分かります。後援に文部科学省、内閣府、総務省が名を連ねていることも要注目です。

なお、以前BUZZAP!で取り上げた「礼儀正しさのDNAは残っているはず、今がラストチャンス、指導者がその気になれば子供は必ず変わる」として横浜市の小学校に食い込むマナー教室「マナーキッズプロジェクト」も運営団体に名を連ねています。

◆震災を自衛隊賛美のために「政治利用」する「おまもりプログラム」
安全保障を学ぶためとされる「おまもりプログラム」 の目的は「安全保障の大切さと身近に迫る脅威を理解してもらい、先人により守られてきた平和の価値を感じ、これからの日本を守っていく主権者意識を向上してもらうこと」とされており、小中学生が対象です。

実際の内容としてはアンポカードバトルなるカードゲームを主軸として「国の安全」「環境の安全」といった6つの安全保障を学ぶというもの。

アンポカードゲームルール説明(最終版) - YouTube


カードの種類は多種多様ですが、原発、オスプレイ、ミサイル、集団的自衛権、領土問題などについての解説はお世辞にも中立的なものとは言えません。

この「おまもりプログラム」には「ぼくのお父さん」という動画があり、プログラムの中で上映されることが紹介魚拓されています。

この動画はJCの安全保障確立委員会の細川直人副委員長が「おまもりプログラム上映映像」という名前でアップしていたのですが、3月2日になって非公開設定にされてしまいました。

内容は東日本大震災や熊本地震を題材にした自衛隊賛美なのですが、出所不明のボランティアをくさすような意見や「自衛隊批判は許せない」といった意見を盛り込みつつ、自衛隊を「日本を守る仕事」と賛美します。

自衛隊が震災を始めとした災害時に日本を守る極めて大切な役割を果たしていることに異を唱える人は誰もいないでしょう。ですが、その自衛隊を賛美するために敢えてボランティアを下げるようなコメントを採用する事は極めて不誠実な態度です。

そして災害時に復旧のために力を尽くしているのは自衛隊だけではありません。災害ボランティアに赴いた経験のある人ならば誰でも知っていることですが、自らの仕事や生活を持ちつつ手弁当で駆け付けるボランティアはもちろん、警察、消防隊、その地域の役所の職員など、大勢の人々が力を合わせて復旧に当たっています。

東日本大震災のボランティアの中には自身も被災したり、近しい人を失った現地の被災者もいました。全国から警察や消防隊も応援に駆け付けました。本当に多くの人が携わって尽力したからこそ、ここまで復旧が進んだと言えるでしょう。

そうした多種多様な人々の存在を敢えて黙殺し、自衛隊だけを災害救助に絡めてピックアップして賛美するために災害を利用することは、力を尽くした大勢の人々はもちろん、その大きな絆の中で重要な役割を果たした自衛隊に対しても失礼極まりない行為です。

「ぼくのお父さん」も「宇予くん」と同じように批判を避けるために削除したのでしょうか?自信を持って作った動画であれば堂々と公開し続けて批判に対して反論すればよいだけの話です。

批判を恐れての削除であれば、そんなものを今後「おまもりプログラム」の中でだけこっそりと用いるような卑怯な真似はぜひとも止めていただきたいところです。

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