外務省が北朝鮮専門の「北東アジア第2課」をこれから新設、存在していなかったことに驚きが広がる

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北朝鮮が「脅威」「国難」とされた時期に新設されず、今になってというのはどんな理由なのでしょうか?詳細は以下から。

◆外務省が北朝鮮専門の課をこれから新設へ
外務省のアジア大洋州局が北朝鮮対応を専門に扱う「北東アジア第2課」を今年の7月1日付で新設する方針を固めました。

朝鮮半島全体を担当する現行の北東アジア課を分離するとのことで、第1課が韓国を担当し、第2課が北朝鮮の核・ミサイル開発や日本人拉致問題に対応する事になります。

度重なる北朝鮮の核・ミサイル実験などで北東アジア課の負担が増加して月の残業時間が300時間に達する職員もいるとのことで、過重な負担を軽減する狙いがあるとのこと。

新設に関しては史上初の米朝首脳会談が開催されることを受け、北東アジア情勢が流動化する可能性があるとして河野太郎外相が今年4月の段階で同課の分離を表明していました。

◆「拉致の安倍」とは?「国難」とは?
安倍首相はかつては「拉致の安倍」と呼ばれ、2012年の第2次安倍政権の開始時には「私の政権で拉致問題を解決する」と豪語してきました。そして2017年には北朝鮮のミサイルを大々的に「脅威」「国難」とまで表現していました。

それだけに外務省にこれまで北朝鮮を専門に扱う部署が安倍政権発足以来5年以上に渡って、あれだけ北朝鮮の「脅威」が叫ばれていた時期にすら作られていなかったことにネット上では驚きの声が上がっています。

また逆に、そのことによって北朝鮮のミサイルへの抗議が東京新聞の五味洋治論説委員に「北朝鮮大使館にファックスを送っておしまい」と曝露されたエピソードがさらなる真実みを持つ事になりました。

なお4月の南北首脳会談と6月の米朝首脳会談によって、北朝鮮のミサイルの脅威は大きく緩和されました。トランプ大統領はテレビ番組で以下のように語っています。

この6~7カ月間、日本上空をミサイルが飛んでいない。それ以前は独立記念日の花火のように打ち上げていたのにだ。日本で私は世界的な英雄だと思われている。


ということで、今や北朝鮮問題は当事国にとっては新たなステージに進んでいることが見て取れます。いったいなぜ今になって「北東アジア第2課」の新設なのでしょうか?

◆「北東アジア第2課」という「泥縄」
今回の「北東アジア第2課」新設は、こうした状況を受けて「蚊帳の外」と揶揄されている日本が置いてきぼりを避けるための「泥縄」ではないかとの予測もあります。

実際に日本人拉致問題については、米朝首脳会談後の日本政府と北朝鮮の言い分はことごとく食い違っています。

まず米朝首脳会談では、安倍首相が直前の日米首脳会談でトランプ大統領に「拉致問題に触れてほしい」と要望を伝えたものの、合意文書には一言も盛り込まれなかったことはご存じの通り。

また6月13日に自民党の萩生田幹事長代行がトランプ大統領から電話で説明を受けた安倍首相の説明として「拉致問題は解決済みと言及しなかった」と語りましたが、6月15日に北朝鮮は国営ラジオで拉致問題に言及し、「すでに解決された」との認識を示しています。



さらに6月14日にモンゴルで開かれた国際会議の場で外務省の志水史雄参事官が北朝鮮外務省のキム・ヨングク軍縮平和研究所長と短い時間意見交換したとされていますが、取材には「あなたたちの国の人に聞いて」とけんもほろろ。別の担当者には「日本と接触していない」と一蹴されています。


つまり南北首脳会談の際に金正恩が「韓国やアメリカなど、周りばかりが言ってきているが、なぜ日本は直接言ってこないのか」と発言したように、本当に北朝鮮へのルートが存在せず、まともなやり取りができないこれまでの状況を打破するために、ようやく政府が重い腰を上げたと考えるのが妥当と言えるでしょう。


これまで北朝鮮を「脅威だ」「国難」と強く煽り、外務大臣が「北朝鮮との断交」を世界各国に求めるなど「最大限の圧力」をかけ続けてきた安倍政権に対して北朝鮮がどのように応えるのかはまだ未知数。

しかし「私の政権で拉致問題を解決する」と明言した「拉致の安倍」の、5年以上に渡る北朝鮮対応の後手後手さが際立つ結果になっています。

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