【ID・パスワード方式】マイナンバーカードとカードリーダーを使わずe-Taxで確定申告をする方法

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凍てつく真冬に税務署まで出かけ、風邪っぴきの大群衆と2時間以上同じ空間にすし詰めで待たされながらの確定申告にサヨナラできてしまいます。しかもマイナンバーカードとカードリーダーという厄介な代物抜きで。詳細は以下から。

師も走る師走がやってきました。そして年の瀬を乗り切れば新年がやってきて、慌ただしく過ごしているうちに確定申告の時期となります。

確定申告が必須の個人事業主やフリーランスにとっては、年度末の迫る中あれこれやることが多く、てんてこ舞いになるのが毎年の恒例行事という人も多いのではないでしょうか?

そんな寒空の下を税務署にまで赴き、マスクを付けて咳き込む大勢の納税者たちと共に会場に寿司詰めになり、インフルエンザウイルスに怯えながら2時間以上待たされつつ確定申告を行うのは苦行以外の何ものでもありません。

◆マイナンバーカードとカードリーダー不要のe-Tax、「ID・パスワード方式」とは
そこで納税者の強い味方となるのが自宅のPCから確定申告のできるe-Taxなのですが、わざわざそのためだけにカードリーダーが必要になるだけでなく、今後はマイナンバーカードも必要になるとされていました。

せっかく手間が省けるはずなのにどうしてそんな手間が増えるのかとカフカ的地獄に憤る納税者の声が届いたのか、国税庁が2019年1月に向けてe-Tax利用の簡便化のためのシステム修正を進めています。

その一環として今回の確定申告から利用できるようになるのが「ID及びパスワードによるe-Tax利用(ID・パスワード方式)」というもの。

(クリックで拡大)

これは「マイナンバーカード及びICカードリーダライタが未取得の方については、厳格な本人確認に基づき税務署長が通知したe-Tax用のID・パスワードによる電子申告を可能とします」とされており、つまりマイナンバーカードもカードリーダーもなしでe-Taxでの電子申告ができてしまうという優れものです。

ですがID・パスワード方式を用いるためには、既にe-TaxのID・パスワードを持っている人でも2018年4月以降に税務署で職員と対面による本人確認を受ける必要があります。この際には運転免許証や公的医療保険の被保険証などの本人確認書類が必須となっています。

誰も他人になりすましてまで納税してくれる訳がないので全てオンライン上で済ませられればいいのですが、そこはお役所仕事の限界…と言うしかないのでしょうか。

◆実際のID・パスワード取得はどんな流れなのか
それでも確定申告のために税務署に行くよりは対面での本人確認を受ける方が楽なはず。実際にID・パスワード取得のために税務署に赴いてきました。

税務署の玄関を入ると真っ正面に「ID・パスワード方式のお申し込みは総合窓口へ」の張り紙がありました。申告するためには申告者の運転免許証や健康保険証などの身分証明書が必要になること、そして年明けは混雑することから年内の手続きを促す注意文も。


この辺りは税務署ごとに対応が多少異なる可能性がありますが、税務署としてこの「ID・パスワード方式」を推している事がよく分かります。

総合窓口に行くと、利用チェック表を渡され、住所、志明、電話番号、生年月日に加えて簡単なアンケート調査のような用紙へのチェックを求められます。なお、注意書きによると税理士に確定申告書の作成を依頼している人は「ID・パスワード方式」の申し込みをしないようにとのこと。


こちらの表をに記入した後、PCのあるブースに案内されました。特に面談をされて何かを聞かれるような事はないのでご安心を。


ブースのPCを使って必要なフォームに再び記入します。さっきのチェック表と内容はあまり変わらず、屋号がある場合はその記入を求められる程度です。


最後にパスワードの設定を求められ、こちらが終了するとID番号とパスワードが印刷された用紙を渡されて終了です。IDと共にパスワードがデカデカと印刷されてびっくりしますが、慌てずしっかりなくさないように鞄などにしまいましょう。

平日昼間に訪れたため、税務署の玄関を入ってから出るまで15分程度で全ての手続きが完了しました。もちろん年明けの税務署は混雑するため、できるだけ年内に訪れてIDとパスワードを入手しておいた方が無難です。

なお、「ID・パスワード方式」の申し込みができるのは基本的に平日の税務署が開いている時間のみで、16時前後に締め切ってしまう可能性があるとのこと。事前の連絡や予約などは不要ですが、できるだけ午前中に済ましておいた方がよさそうです。

◆「ID・パスワード方式」でできること、できないこと
さて、非常に便利な「ID・パスワード方式」ですが、全ての機能が利用できるわけではありませんので注意が必要です。

ID・パスワードでの申告は国税庁公式サイトの「確定申告書等作成コーナー」でのみ利用が可能ですが、所得税、消費税及び贈与税の確定申告書の他、修正申告書や更生の請求書などを作成することができるため、多くの場合はこれだけで確定申告が可能となります。

ただし、ID・パスワード方式出申告した場合にはメッセージボックスに保管されている受信通知(e-Taxでの申請履歴)や税務署からのお知らせなどが確認不能になるとのこと。

それで果たして困ることがあるのかどうかについては議論が分かれそうですが、この辺りの機能が必要と感じる人はマイナンバーカードを用いる方式を選択しなくてはなりません。

◆あくまで暫定的な措置とのことですが…?
なお、この方式はマイナンバーカードとカードリーダーが普及するまでの暫定的な対応とされており、「導入後概ね3年を目途に見直す」とされています。しかしBUZZAP!でも何度もお伝えしているように、マイナンバーカードの普及は遅々として進んでいません

カードリーダーを用いる機会も確定申告以外に特にないという人も多いはずなので、しばらくはこのまま「ID・パスワード方式」は続けられそうな気もします。しかし敢えて打ち切ってマイナンバーカード普及をゴリ押しする可能性もあるため、気になっている方は早めに申し込んでおいた方がよさそうです。

今回実際に申し込んでみて、医者に行って問診票を書いて診察を受ける程度の時間しか掛からず、極めてスムーズにIDとパスワードを取得することができました。

確定申告のために税務署で何時間もすし詰めになり、挙句に風邪をもらって医者に行くはめになる可能性を考えれば、先に「ID・パスワード方式」に申し込むのは文字通りの「転ばぬ先の杖」と言えるのかもしれません。

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