低賃金と劣悪待遇でバス運転士が人手不足→誇りとプロ意識を高める「運転士道」で解消へ

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人手不足に悩まされるならば、まずはその原因解決が先決のようにも思えますが、バス業界の考え方はちょっと違っているようです。詳細は以下から。

鉄道と共に私たちの足として欠かす事のできないバス。車社会の地方でも、学生や免許を返納した高齢者らにとっては文字通りのライフラインとなるインフラであり、その役割は極めて重要です。

ですが、少子高齢化の進む日本社会ではそんなバスの運転士も深刻な人手不足に見舞われています。バス業界は就職後すぐに離職する人が多いことが人手不足を助長しているといいます。

その理由としては、労働時間が不規則であるといった仕事内容に見合った賃金が支払われていない実情があります。その問題の解決法としては、誰でもまずは賃金の上昇や待遇の改善を思いつきそうなものですが、バス業界の発想はひと味違っていました。

バス業界でこの度始まったのは「運転士道塾」という意識改革に主眼を置いた取り組みです。「運転士道」は「武士道」に着想を得た理念で、運転士という職業への誇りを高めてプロ意識を持たせる事で仕事へのやりがいを引き出し、離職者を減らすというもの。

この「運転士道」は京成バス社長や同会長、千葉県バス協会会長などを歴任した小田征一さんが提唱するもので、2018年11月の初めての「運転士道塾」には京成グループの10社から18人が参加しました。

運転士道塾を主催する「運転士道研究所」の原田邦雄社長は「運転士であることに誇りを持って、毎日の仕事を楽しんでお客さまへのサービスと安全な運行ができる運転士が1人でも増えてほしい」と意気込みを語っています。

働く人に渡すお金を1円でも少なく抑えつつ精神論や根性論で焚き付けようとする風潮は、介護士や保育士、教師を筆頭に日本中に蔓延しています。大変な仕事にはきっちりとその対価を賃金として支払い、人間らしい生活のできる労働環境を整えるという基本がこの国に根付かないのはいったいなぜなのでしょうか?

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