マイナンバーカードが全病院で保険証に、民間サービスでの利用も積極推進へ

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絶対他人に知られてはいけない番号という初期の設定はどこに行ってしまったのでしょうか?詳細は以下から。

◆全病院でマイナンバーカードが保険証に
政府が2021年3月から原則としてすべての病院でマイナンバーカードを健康保険証として使えるようにする方針を定めたことを日経新聞が報じています。

それによると、現在普及率が12%止まりのマイナンバーカードを普及させる目的で、政府が通常国会に提出する健康保険法改正案にマイナンバーカードを保険証として利用可能にする規定を盛り込みます。

具体的には、マイナンバーカードに搭載されたICチップを医療機関の読み取り機にかざすことで、社会保険診療報酬支払基金から健康保険証の情報が病院に自動送信されます。これによって窓口で職員が情報を書き取る手間がなくなるとのこと。

政府は読み取り機のない診療所や病院には資金や改修費用を補助して導入を促すとしています。

◆健保組合の判断でマイナンバーカードへの切り替えも
健康保険組合の判断で健康保険証をマイナンバーカードに切り替えれば保険証の発行コストはなくなるため、政府はカード利用の協力を健保組合や病院に呼びかけ、マイナンバーカードの普及に繋げたい考えです。

健保組合が切り替えを決めた場合、マイナンバーカードを取得していない人の保険証がどうなるかについては日経新聞は何も報じていません。マイナンバーカードがなければ保険が使えないといった事態にならないことを願いますが…。

◆マイナンバーの個人情報とレセプトの健康情報も紐付けへ
加えてマイナンバーカード上の健康保険証の情報と患者のレセプト(診療報酬明細書)の情報はひも付けることが可能なため、医者は患者の同意のもとで過去の処方歴を簡単に把握できるようになります。

マイナンバーカードにはもともと住所、氏名、年齢をはじめとした個人情報が満載されており、人によっては金融機関の口座とも紐付いています。そうした機微な個人情報がさらに機微な個々の通院歴や既往歴といった健康情報と紐付けられることになります。

◆これ以外の民間サービスへの拡大も意図
日経新聞によると、政府はマイナンバーカードの個人認証機能を納税手続きなど行政分野に限らず、民間サービスにも広げるよう目指しています。2013年に安倍政権が世界最高水準のIT国家を目指すと閣議決定しており、その中でもマイナンバーカードの普及はデジタル社会づくりの中核と位置付けているとのこと。

日経新聞はニッセイ基礎研究所の清水仁志研究員の発言として「社会コストが減り、個人や企業の手間も省ける。生産性が向上し、経済成長する」としていますが、幾ばくかの手間が省ける代わりに個人情報が政府や企業に大規模に収集されて紐付けられる事になります。

先日報じられて大問題となったTポイントカードを筆頭とした大手ポイントカードや交通系ICカード、通信アプリや位置ゲームなどの情報が令状無しで捜査当局に提供されていた件や、9割の自治体が防衛省の求めに応じて住民基本台帳の情報を開示もしくは提供していた件を考えれば、私たちの個人情報が適切に保護されるかには大きな疑問符がつきます。

絶対他人に知られてはいけないはずのマイナンバーが、まるでポイントカードのように扱われる状況は、多くの人にとって安心できるものとは言えなそうです。

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