「新型コロナウイルス対策は検査することが最重要」WHOがパンデミック受け声明、「医療崩壊するから検査数を絞るべき」の日本と真っ向対立へ

このエントリーをはてなブックマークに追加



世界保健機関(WHO)がパンデミック状態にある新型コロナウイルスについて、世界各国に非常に分かりやすいメッセージを表明しました。詳細は以下から。

◆「最も効果的な方法は検査と隔離」WHOが声明
WHOが行ったメディア向けブリーフィングの内容。パンデミックを食い止めるため、世界各国は包括的なアプローチを取る必要があるとしています。


感染を防ぎ、命を救う最も効果的な方法は検査と隔離」とWHO。至極当たり前のことですが、誰が感染しているのかが分からなければパンデミックを止めることはできず、目隠しした状態で火を消そうとするようなものだと訴えています。


その上でWHOは「検査、検査、検査」と強調。疑わしい例すべてを検査して陽性であればそれらを隔離し、発症する最大2日前までに誰と密接に接触していたかを調べ、それらの人々も検査する必要があるとしています。


また、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、適切なケアを提供するには軽症であっても医療施設で隔離する必要がありますが、残念ながらすでに病院のキャパシティがオーバーしている国があるのも現状。


その場合、高齢ないし基礎疾患を持つ患者や重症者を優先してケアすべきであり、軽症者のケアにスタジアムや体育館などの施設を転用するアプローチが有効としています。


さらに別の選択肢として「軽症者の自宅待機」が挙げられますが、安全を確保するため介護者はWHOのガイダンスに従った行動を取るべきとのこと。


具体的には医療用マスクを着けた上での介護や寝室・浴室を別にすることなどを求めています。


もう一度言います。とにかく検査が重要です。新型コロナウイルスは深刻な病気です。高齢者だけでなく子どもを含む若者も死んでいます」とダメ押ししています。


「感染拡大を防ぐためには手洗いの励行や咳エチケットが効果的。自分だけでなく他人のためにも気をつけるべき」としています。


WHOの声明全文は以下のリンクからチェックできます。

WHO Director-General's opening remarks at the media briefing on COVID-19 - 16 March 2020


◆「医療崩壊」などを盾に検査数を引き上げない日本のスタンスと対照的に
「疑わしいすべてを検査すべき」と訴えるWHO。しかし日本では「検査数を増やすと軽症や症状がないにもかかわらず陽性になった、あるいは偽陽性の人たちが医療現場にあふれ、医療崩壊を招く可能性がある」という意見がネットを中心に強いのが現状です。

先日、ソフトバンクの孫会長が「新型コロナウイルスに不安のある方々に、簡易PCR検査の機会を無償で提供したい」と表明した際にも、リプライ欄はそのような意見であふれかえりました。


あくまで国民総検査などを薦めるものでなく「重症化ないし濃厚接触者と認められて初めて検査を受け、陽性と分かる」現状とのギャップを埋めるものと捉えるべき孫会長の提案。

教育・医療・福祉関係者といった「感染すると一気に拡散させるおそれがある人」などを優先的に検査すれば、拡大を防ぐ一手を打てるという側面もあります。

ちゃんと厚労省に話を付け、医療崩壊を起こさないよう連携しながら進めていくことや「軽症者は自宅で療養する」という政府の方針に賛成しているにもかかわらずボコボコにされた孫会長のぼやきに対しても……


上念司加計学園客員教授や区議会議員など、あらゆる方面からやめることを求めるリプライが殺到しました。


さらに自称ジャーナリストの有本香さんから「SBIファーマはソフトバンクのグループ企業、新型コロナの簡易PCR検査無償提供はそのプロモーション」という大嘘まで持ち出されて叩かれる始末。それほどまでに日本では検査数を増やすことがタブー視されているわけです。


なお、海外で実施されている「ドライブスルー方式」のPCR検査を実施しない理由として、ドライブスルー方式にはない「医師の診察」が重要であること、偽陰性が発生する確率があることを挙げるなど、厚労省も検査数を増やすことに消極的なスタンス。


しかし実際にドライブスルー方式でPCR検査を行っている国では医師が問診票を配布し検査の要否を判断していることが明らかになり、翌日には発言を訂正する事態に。もはやグダグダです……。


検査をしないまま感染が拡大してしまい、重症者があふれて「真の医療崩壊」を招く可能性を考えると、非常に説得力のあるWHOの「とにかく検査・隔離」という声明。はたして日本はどう受け止めるのでしょうか。

・5:20追記
NHKが2:12付けで「新型コロナウイルス 中国以外の感染者数が中国上回る WHO」というタイトルでWHOの会見の様子を報じました。


記事内容。「中国以外の新型コロナウイルス感染者が中国国内の感染者を上回った」という序文のみ報じただけで、あれだけ繰り返された検査については5:20現在、一言も触れていません。

WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は16日、中国以外の世界各国で確認された新型コロナウイルスの感染者の数が中国を上回ったと明らかにしました。
WHOの発表によりますと、16日までに世界各国から報告を受けた新型コロナウイルスの感染者の数は16万8019人でした。
このうち中国以外の国と地域の感染者数は合わせて8万6942人で、初めて中国を上回りました。

ニュース番組などの中で報じられる可能性はもちろんありますが、事務局長があれだけ言及した内容に初報で触れないのは驚くべき事態。なお、ロイター通信はすぐさま報じています。

再送-WHO事務局長、新型コロナで各国は「検査に次ぐ検査を」 - ロイター


・5:35追記
NHKニュースに以下の一文が追記されました。

そして「誰が感染しているのか把握できなければ、この『パンデミック』を止めることはできない」と述べ、感染が疑われるすべての人たちに対する検査の必要性を訴えました。

・関連記事
新型コロナウイルス検査「陽性率」脅威の76.7%に、厚労省が「37.5度以上が4日以上」こっそり緩和も | BUZZAP!(バザップ!)

【新型コロナウイルス】国立感染研「博士号取得者を日給12000円で募集、業務内容は高病原性ウイルス研究やバイオセーフティ管理」 | BUZZAP!(バザップ!)

肺炎の兆候まで測れる格安スマートウォッチ「UMIDIGI UFit」発売、健康管理に特化で睡眠時無呼吸症候群が気になる人にも | BUZZAP!(バザップ!)

「SBIファーマはソフトバンクのグループ企業、新型コロナの簡易PCR検査無償提供はそのプロモーション」自称ジャーナリストの有本香さん、ドヤ顔で嘘をまき散らす | BUZZAP!(バザップ!)

【新型コロナウイルス】国立感染症研究所が「予算・人員不足で運営に限界」と2011年に悲鳴→さらに予算が10年で1/3削減されていた | BUZZAP!(バザップ!)

このエントリーをはてなブックマークに追加
フォローまたはいいね!して最新情報を手に入れよう

社会に関連した楽天商品ランキング