東京オリンピック海外客受け入れ見送り方針、チケット返金で多額の費用も



遅すぎるとはいえ当然の判断ということになります。詳細は以下から。

政府が東京五輪での海外客受け入れを見送る方向で調整に入りました。今後国際オリンピック委員会(IOC)などと協議した上で3月内に判断します。

理由としては新型コロナのパンデミックの収束が見通せず、海外ではワクチンの接種が進む一方で変異株の流行が欧州などで拡大しているため。

昨年12月の段階では、海外客は「アプリ管理」のみで大規模に受け入れ、14日隔離もワクチンも不要で交通機関利用も無制限とする方針でしたが、ここにきて180度方向転換したことになります。


一方で日本国内でも、オリンピック開催の7月までにはワクチンの本格接種も始まらない見通しである他、変異株の市中感染も各地で報告され始めています

特に、開催地の東京を中心に現時点で感染者数の減少も鈍っており、緊急事態宣言が解除された場合のリバウンドによる第4派の懸念もささやかれています。


つまり、海外客を入れなければ安心安全に開催できるというわけではまったくなく、無観客であっても予定どおりに開催するのは極めて厳しい状況です。例え海外から持ち込まれなかったとしても、日本から海外に拡散させれば強行開催した責任を問われるのは間違いありません。

なお、東京オリンピックの年内開催についての日米欧6カ国の世論調査では「同意しない」との回答が日本が56%と最も多く、英が55%、独が52%と過半数を超え、米を除く5ヶ国で反対が賛成を上回るという大不評でした。

なお、Yahoo! Japanの「東京五輪・パラの今夏開催、あなたの考えは?」という2月3日から3月31日まで行われているアンケートでは、3月3日現在で52万人以上が回答し、「中止」が76.1%、「再延期」が12.6%となり、「開催すべき」と答えたのは9.8%のみ。


国内世論ですら年内開催は、海外客なしどころか無観客開催でも難しいと考えている人が極めて多いことが分かります。この状況で強行開催しても人類がコロナに打ち勝った証にならないことは火を見るよりも明らかですが、それでも開催するのであれば、それは誰のためなのでしょうか。

【20:20追記】
英タイムズ紙が現地時間3月3日、今年のオリンピックを中止すべき時が来た(It’s time to cancel this year’s Olympic Games)とする記事を掲載しました。

今夏の東京オリンピックが新型コロナを大規模に拡散するリスクは日本のみならず世界全体としてあまりにも大きすぎると述べています。200以上の国から1万5000人以上の選手をはじめとした関係者らがひとつの都市に集結し、また世界中に帰っていくことを考えると、日本はもとよりどの国にとっても感染拡大の巨大なリスクであることは言うまでもありません。

海外からの観客を入れなければよいで済む問題なのか、慎重な判断が求められます。

【3/10 7:30追記】
東京オリンピックの海外客について、政府と組織委、東京都が受け入れを見送る方針を固めました。3月25日までにIOCらと最終的な協議をした上で最終決定を行います。

なお、すでに約90万枚の海外向けチケットが販売されており、観客が来なければ全体で約900億円のチケット収入が減少する上に返金手続きにも多額の経費がかかることになります。

なお、国際オリンピック委員会(IOC)はスポンサー関連の招待客らが入国、観戦できるよう要望しており、日本側は検討を続けているとのこと。当然これで感染が拡大してもIOCが責任を取ることはありません。

遅きに失した決断となりましたが、強行開催を前提に話を進めるのであれば、さらに経費は膨らんでゆくことになります。

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