「国の同性婚禁止は違憲」札幌地裁で初判断



司法が同性婚に大きな判断を下しました。

◆同性婚否定は「違憲」初判断
国が同性婚を認めないのは憲法違反だとして国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁(武部知子裁判長)が3月17日、「違憲」との判断を始めて示しました

この訴訟は北海道在住の男性カップル2組と女性カップル1組が2019年1月に婚姻届を提出したものの受理されず、同2月に原告として慰謝料各100万円の支払いを国に求めたもの。なお、賠償請求は棄却されています。

原告は同性婚の否定は法の下の平等や「婚姻の自由」を定めた憲法に違反するとしていますが、国は憲法24条の「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」とした条文や民法で「夫婦」という用語を使うことなどから「男女」が前提と解釈。

この裁判では国は「同性愛者も異性と結婚できるから法の下の平等に反しない」というあまりに不可解な陳述を行っています。


現在、札幌以外でも東京、名古屋、大阪、福岡の5つの地裁で28人の同性カップルが同様の訴訟を行っており、今回の判決がこれらの訴訟に影響する可能性もありそうです。

◆「同性婚」は違憲?合憲?
ただし2019年9月の段階で宇都宮地裁は憲法24条について「制定当時は同性婚を想定していなかったにすぎず、否定する趣旨とは言えない」との判断を下しています。

同性婚の実現を求めるEMA日本も以前から憲法24条は「家族関係形成の自由・男女平等の理念を家族モデルに取り入れることを目的としたもの」であり同性婚の否定ではないとしており、司法がこの判断を認めた形に。

また立憲民主党も2018年時点で同性婚について「可能とするよう法的整備をすることに憲法上の支障はないものと認識する」との認識を明らかにしており、同性婚が違憲という認識は既に崩れて始めていました。

実際に今回の原告も憲法24条について「婚姻の自由を定めた条文で、同性婚を禁じてはいない」と主張し、現行制度で同性カップルの婚姻届が不適法として受理されず、婚姻の自由を侵害されているとしていました。

加えて婚姻届が受理されないことで税制や相続などで不利益になることは「法の下の平等」を定めた憲法14条にも反していると強調。各地の地方自治体で同性パートナー制度が創設されてゆき、社会の認識や情勢が変わる中で国が同性婚の法整備をしないことを「立法不作為」と指摘していました。

毎日新聞によると、国は上記の謎陳述の他に憲法24条が婚姻の当事者とする「両性」や「夫婦」は男女を表すとし、「憲法は同性婚を想定していない」と反論。ですが、「想定していなかったが否定していない」ことへの反論にはなっていません。

加えて男女間にのみ認める婚姻制度について、「子供を産み育てながら共同生活を送る関係に法的保護を与えるためで、合理性は明らか」ともしていますが、男女間のみに認める理由を説明できていません。

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