「強者と弱者の紛争を無視する時、我々は中立ではない」バンクシー(Banksy)がガザ来訪のショートフィルムをリリースし世界的に反響
謎に包まれた世界的ストリートアーティストのバンクシーがパレスチナのガザ地区を訪れ、非常にメッセージ性の強い作品を作成。その来訪の様子を収めたショートフィルムが世界的な反響を呼んでいます。詳細は以下から。
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「Make this the year YOU discover a new destination」と題されたショートフィルムをバンクシーがYouTubeで公開されたのは2月25日。
バンクシーは2014年7月にイスラエルにより行われたガザ侵攻によって多くの家屋が破壊され、空爆によって2000人以上(そのうち7割が民間人とされる)が殺害されたことを受けてガザを来訪、4つの作品を作成しました。
ショートフィルムの中ではバンクシーが違法なトンネルを通ってガザ地区に進入する様子、空爆で瓦礫の山と化したガザ地区内部建造物や住民のパレスチナ人たちの様子が描き出されます。
残された作品はこちらの4点。まず登場するのがこちら。空爆に寄って破壊された建物の、残された扉に描かれた人物。深く悩んでいるようにも悲しんでいるようにも見えます。
次に壁に描かれたこちら。子供たちが遊園地で遊んでいるように見えますが、真ん中に聳え立っているのは監視塔です。
こちらは猫の絵。パレスチナ人の男性がこの絵について語ります。「この猫は全世界に向けて、自らの生の喜びが失われていることを伝えている。この猫はおもちゃを見つけたようだが、では我々の子供たちはどうなのだ?」男性の言葉は先の監視塔と子供たちの絵に鋭くリンクします。
最後に長尺で映し出されるのは、作品というよりもむしろ直接私達に向けられたメッセージです。
「もし我々が強者と弱者の間の紛争に無視を決め込むなら、我々は強者に加担しているのだ。中立のままでいられるわけではない」
ショートフィルムは以下から。10日あまりで140万回以上視聴され、2000件を超えるコメントが寄せられています。
Make this the year YOU discover a new destination – YouTube
ただの有名アーティストの作品としてではなく、全世界の人が真摯なメッセージとして受け止める必要があるのではないでしょうか。
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