ヤン・シュヴァンクマイエルが「最後の映画」の資金をクラウドファンディングで募集中

シュールなクレイアニメなどで知られるヤン・シュヴァンクマイエルが最後の作品とする映画の資金を募集しています。詳細は以下から。


「アリス」「対話の可能性」など、ストップモーションを多用したシュールなアニメーションや特撮映画を作成してきたチェコスロバキア生まれの映画監督、ヤン・シュヴァンクマイエルが自身の最後の長編映画となる「蟲」の作成のため、クラウドファンディングサイトIndiegogoで資金を募集しています。

Moznosti dialogu (Dimensions of Dialogue) Jan Svankmajer 1982 – YouTube

映画の内容についてはIndiegogoの日本語ページに以下のように描写されています。

小さな町の地元のパブ。その日は月曜日で、バーは閉まっており、椅子はテーブルに上げられている。そのパブには、隅に座っている6人のアマチュア役者を除いては誰もいない。彼らはチャペック兄弟の『虫の生活』の舞台リハーサルの為に集まっていた。部屋の向こうの壇上に、舞台の2幕のセットが見える。リハーサルが進むにつれて、舞台のキャラクターは生まれ、また消えていく。役者たちはゆっくりとその役と一体化し、そしてそのうちの何人かは恐ろしい 変身を体験する。。。

なんともヤン・シュヴァンクマイエル的な世界観をこの文面からだけでも感じ取ることができます。この映画の下敷きとなるのはチェコの国民的作家カレル・チャペックと兄ヨゼフによる戯曲「虫の生活から」。カレル・チャペックは「ロボット」という言葉を作った人物としても知られています。

キャンペーンと映画の紹介動画は以下から。一部ですが映画の映像を見ることができます。

Insects Last film of Jan Svankmajer – YouTube

既に最初のゴールである15万ドル(約1600万円)はクリアして現在20万ドルにまで達していますが、全ての費用を賄うための最終目標は40万ドルとなっており、期限は7月3日。リターンとしては25ドルから「蟲」の先行ダウンロードなど、ファンにとってはお得な内容となっており、最高額の15000ドルではチェコのヤン・シュヴァンクマイエルの住居に招かれてディナーを共にする権利が提供されます。

The last film by Jan ?vankmajer Insects Indiegogo

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