テルミンが開発した1931年製の世界初のリズムマシン「Rhythmicon」
世界で初めてのリズムマシン、開発したのはあのテルミンでした。詳細は以下から。
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リズムマシンの先駆けと言われて思いつくのはもちろんローランドのTR-808。しかし、それより半世紀も前に世界初のリズムマシンが作成されていました。しかも作者は自らの名を冠した楽器「テルミン」で世に知られるレフ・テルミンその人でした。
テルミンが世界初のリズムマシン「Rhythmicon」を作成したのは1931年のこと。アメリカン人作曲家ヘンリー・カウエルの依頼によるものです。ヘンリー・カウエルはコロンビア大学の教授ともなった人で、弟子には「ラプソディー・イン・ブルー」のガーシュウィンや「4分33秒」のジョン・ケージなどの大御所の名前が並びます。
レフ・テルミンは既に1920年に楽器「テルミン」を発明しており、1930年代にはニューヨークに研究所を設立。テルミンの発展とそれ以外の電子楽器の発明を目指していました。「Rhythmicon」はそうした中での発明となります。
「Rhythmicon」には光電性の技術が用いられています。キーボードのそれぞれのキーはライトに接続されており、キーが押されると発光します。その光はモーターで回転する2つのディスクに開けられたいくつもの穴を通り、反対側の光電性センサーに当たります。
そのパターンのシグナルが真空管アンプに送られ、スピーカーからは電子音というかBEEP音のようなものが流れます。実演の映像は以下から。こちらで使われているのは第3世代の「Rhythmicon」で、60年代にテルミン本人によって作成されたものです。
Rhythmicon demonstration – YouTube
Smirnov demonstrates Theremin’s Rhythmicon – YouTube
この半世紀後、TR-808、そしてTR-909が登場し、テクノやハウスが育っていくと考えると非常に感慨深いものがあります。
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