「トランスジェンダーは精神疾患ではない」世界保健機関(WHO)が認識を更新
Photo by suzannademey
世界保健機関がトランスジェンダーについて大きな認識の変更を行いました。詳細は以下から。
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世界保健機関(WHO)が「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」を更新し、ゲーム依存症を病気と認めたことは世界的なニュースになりました。
これに加えて今回の更新で行われたもうひとつの大きな変化が「性と生殖に関する健康」の章の「性同一性障害」を「精神疾患」のカテゴリから外すというものです。
WHOのAdolescents and at-Risk Populationsチームのまとめ役であるLale Sayさんはトランスジェンダーの人々の健康に関する知識の蓄積が今回の変更に繋がったと説明します。
トランスジェンダーが精神疾患から外されたのは、私達がこの「症状」が実は精神衛生上の問題ではないという知見を我々が得たからです。また、トランスジェンダーをこのカテゴリに残置させることはスティグマとして機能してしまうことにも繋がります。
これまでトランスジェンダーは「精神疾患」として扱われてきたことから、いじめやハラスメント、差別の対象とされてきました。今回の変更ではトランスジェンダーが置かれたこれらの状況が緩和されることが期待されています。
Lale Sayさんによる説明の動画は以下から。字幕で日本語が選択可能です。
なお、この新しいバージョンの「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」(ICD-11)は、1990年代初頭に作成された前バージョンから順次更新され、2022年から効力を発揮するとのこと。
こうした変更は今回だけのものではなく、例えばICD-6では「性的倒錯」に分類されていた同性愛がICD-10では「セクシュアリティに関する一般的な違和感」に変えられています。
日本を含め、世界中でLGBTへの理解が少しずつ改善されてきているように見えますが、WHOのこの決断もその後押しとなるでしょうか。
(Photo by suzannademey)
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