超音波で物体や水滴を空中に浮遊させて操作する技術を日本人が開発

物体を空中浮遊させる。ファンタジックで夢のある話ですが、これは手品でも魔法でもありません。超音波を組み合わせることでおどろくほど精密に物体から水滴までを空中浮遊させ、自在に操ることができる技術が日本で開発されました。


この技術を開発したのはメディアアーティストで研究者、実業家の落合陽一さんらのチーム。

超音波を使った物体の空中浮遊はこれまでも知られており、そうした技術の動画が紹介されることも少なくありませんでした。今回のこの技術は空中浮遊を更に推し進め、浮遊させた物体を3次元的に操作することができるようになっています。



手法としてはこれまでは対面に超音波スピーカーを設置して浮遊させていたところを、今回は4方に設置することで、超音波の焦点を上下だけでなく左右、前後にも自由に設定する事ができるようになり、これを任意の位置に移動させていくことで浮遊させた物体を動かすことが可能となっています。

Three-Dimensional Mid-Air Acoustic Manipulation [Acoustic Levitation] (2013,2014-) – YouTube

動画の最後でも触れられていますが、この装置は閉鎖されていない空間に設置されており、手で触れることも可能(もちろん触れると物体は落下)です。浮遊させられるのは数ミリレベルまでの物体や液体までですが、いろいろと応用の幅が広そう。

野外フェスの雨よけや防塵用のカーテン代わりにもなりそうです。

宇田川 義夫
日刊工業新聞社
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