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ジャマイカのボブスレーチームのピンチに世界中が援助の手を差し伸べています。詳細は以下から。
平昌五輪が開幕し、いよいよボブスレー競技が始まる直前の2月14日に明らかにされたジャマイカチームのコーチの辞任。日本の「下町ボブスレー」に変わって採用されたラトビアのBTC製のそりがこのコーチの私物であったことから五輪参加が危ぶまれる状況になっていることが報じられていました。
「下町ボブスレー」のプロジェクト推進委員会の国広愛彦委員長は15日に「ジャマイカが支援を要請してきた場合に備え、そりとメカニックは会場周辺に待機している」と発言、支援できる準備態勢を整える方針を示しました。
あまりにも急な展開と「下町ボブスレー」のタイミングの良すぎる待機にはあれこれ憶測も飛び交っていましたが、ジャマイカチームの五輪出場は名作映画「クールランニング」の30年ぶりの再来ということもあり、各国から支援の申し出が相次ぎました。
ジャマイカチームのスポークスマンのKathleen PulitoさんはAFP通信の取材に対し、コーチのSandra Kiriasisさんがチームを去ることは競技の準備に大きな影響はないとした上で「多くの国から備品やスタッフの援助の申し出を頂いて非常に感謝している」と答えており「カナダチームが援助をしてくれることになった」と明かしています。
カナダは2010年のバンクーバー五輪と2014年のソチ五輪でも金メダルを獲得(バンクーバーでは銀と銅も)している正真正銘の強豪チーム。2016年のVancouver Sun紙の記事では平昌五輪に向けてジャマイカチームと同じラトビアのBTCのそりを使うと書かれていますが、公式サイトにはそりの記述がないため実際に使っているかは断定できません。
ということで、チームの実績を見ればどう考えても「下町ボブスレー」ではなくカナダの助力を仰ぐ事が最善の策ということになります。カナダはそりなどの備品だけでなく技術的なサポートも行うとのことで、ジャマイカチームからすればまさに「捨てる神あれば拾う神あり」という状況となりました。
なお、コーチのKiriasisさんがチームを去る理由については現時点では明確になっていませんが、「裏方のポジションに回ることを指示されたKiriasisさんが納得しなかった」ともされており、「Kiriasisさんがチームを離れるのであれば、Kiriasisさん個人の持ち物であるBTCのそりは規定上使用できなくなる」とも説明されています。
なんらかの行き違いがあった事は間違いなさそうですが、ジャマイカチームのJazmine Fenlatorさんは辞任直前のKiriasisさんとの楽しそうな写真をInstagramにアップしており、なんとも意味深なコメントを残しています。
現時点ではどういう経緯でコーチの辞任に至ったかを断定的に語ることはできませんが、連続するハプニングと揃い踏みの役者には「クールランニング2」制作待ったなしとの声も聞かれます。
いよいよ来週に迫ったボブスレー競技。ジャマイカチームはどんな活躍を見せてくれるのでしょうか?
Drama for Jamaica as coach quits bobsleigh team
This wont affect us - Stokes not bothered after coach leaves bobsled team
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