20世紀の全ての核実験・核爆発を限りなくミニマルに表現した戦慄の映像作品「1945-1998」

20世紀を通じて人類による核実験、核攻撃は7カ国により2377回行われています。それがどの国により、世界のどこで起こったのか、あくまで淡々と描くこの作品、見終わった時には言葉を失うしかありません。


福島第一原発事故の後、プルトニウムが原発外で検出された時に、既にこの地球上には微量のプルトニウムが存在していることが改めて話題となりました。自然界ではウラン鉱石の中に微量に含まれているだけとされていたこの元素が私たちの生活空間に存在している理由、それが20世紀に世界中で行われた核実験です。

1954年のビキニ環礁における第五福竜丸事件は教科書にも必ず載っていますが、それではこのような核実験がいったいどれだけ行われていたのか、私たちは必ずしも実感としては分かっていません。

世界最初の核実験であるトリニティ実験。

そして世界最初の核攻撃、広島への原爆投下。

この映像作品「1945-1998」は日本人アーティストISAO HASHIMOTOさんの作品。14分24秒とYoutubeとしては長尺ですが、1ヶ月を1秒として空中、水中、地中の全てで起こった核爆発を記録。全ての核爆発のデータはストックホルム国際平和研究所のものが使用されています。

人類がこれまでの歴史の中でいったいどれだけ無造作に地球上に放射性物質をばら撒いてきたか実感できたのではないでしょうか?

なお、この作品には2006年と2009年に北朝鮮によって行われた2度の核実験は含まれていません。もうこれ以上核実験、核攻撃が行われないことを祈るばかりです。

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