TSMCの3nmプロセスで製造され、Snapdragon 8 Eliteと並ぶパフォーマンスを実現したことで話題を集めているXiaomi独自開発プロセッサ「XRING O1(玄戒O1)」。
処理能力を追い求めるだけでなく、製造コストを削減する取り組みが行われていることが明らかになりました。詳細は以下から。
◆「XRING O1(玄戒O1)」低クロック版との2モデル展開に
まず見てもらいたいのが、本日Xiaomiが発表するXRING O1搭載の新型スマホおよびタブレットの「Geekbench 6」でのベンチマークスコアとコア構成。
Xiaomi Pad 7 Ultraのスコアやクロック数はXiaomi 15S Proよりも低く、同じ名前ではあるもののプロセッサが2モデル展開であることが分かります。
・Xiaomi 15S Pro(25042PN24C)
シングルコア:3004、マルチコア:9404
3.90GHz×2、3.40GHz×4、1.89GHz×2、1.80GHz×2
・Xiaomi Pad 7 Ultra(25032RP42C)
シングルコア:2748、マルチコア:9004
3.70GHz×2、3.04GHz×4、1.89GHz×2、1.80GHz×2
◆Appleやクアルコムなどと同じ戦略で製造コストを削減
2モデル展開となった背景にあると考えられるのが、製造時に高性能コアが定格に満たない処理能力だった「選別落ち」品を低クロックの廉価版として採用している可能性。
最先端プロセスを採用した半導体は製造コストが高く、Appleは動作したGPUのコアが少ないものを標準モデルや廉価版iPhoneに採用してコストを削減しているほか、クアルコムもSnapdragon 8 Eliteで2モデル展開を導入しています。
廉価版Snapdragon 8 Eliteの仕様はこんな感じ。本来は超大型コア2つ、大型コア6つの8コア構成ですが、大型コアが1つ足りない7コア構成です。
世界シェアトップ3に入るXiaomiが製品化にこぎ着けたことで、今後間違いなくスマホ市場を揺るがす存在になるとみられるXRING O1。
SnapdragonやDimensityとの価格競争が起きてくれればスマホ本体価格の高騰も抑えられるだけに、期待が寄せられそうです。
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