食欲を簡単にオン・オフできる脳細胞が発見される
食欲の秋、食べ過ぎが気になる季節でもあります。この度科学者たちがどんなに空腹でも食欲をストップできる夢のような発見をしました。
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ノースカロライナ大学のJoshua JenningsさんとGarret Stuberさん率いる研究チームは脳細胞を光に反応させるように遺伝子操作されたマウスを使い、レーザー信号を照射することで食欲をオン・オフさせることに成功しました。
神経科学者たちは脳内の空腹の信号を授受する部位を特定することで、マウスのニューロンを直接レーザー信号を照射することで作動させることに成功。
ニューロンが活性化するとマウスは満腹になってもガツガツと止まること無く食べ続けるようになり、非活性化させるた途端に(例えずっと食事を取っていない状態であっても)食べ物に寄りつかなくなることを発見しました。
研究チームはマウスを遺伝子的に操作し、脳内の分界条床核と呼ばれる部位のニューロンが光に対して反応するようにしました。この部位のニューロンに光を当てることで、活性化及び非活性化できることを発見。
この部位のニューロンの中には胃と信号をやりとりし、空腹をコントロールする外側視床下部に直接信号を送るものがあります。このニューロンが活性化されることでマウスが止めどなく食事を続けるようになり、非活性化されると食事を止めます。どれほど顕著かは以下の動画を見てみて下さい。
Remote-Controlled Munching on Vimeo
分界条床核のニューロンが活性化されると外側視床下部のニューロンがシャットダウンされ、それによって空腹か満腹かの判断ができなくなり、食事を続けることになります。このことから、外側視床下部のニューロンはマウスの(恐らくは人間でも)「食事を止める」役割をになっていると研究チームは結論づけています。
この発見についてジョン・ホプキンス大学の神経学者Seth Blackshawさんは「この発見は非常に重要なパズルのピースだ。この種の細胞は存在が予想されたこともなかった」としています。
摂食障害やメタボリック・シンドロームがなぜ、どのように起こるかについて、そしてその対策に関しても大きな意味を持つ発見となりそうです。
いつか自分にスイッチを付けて食欲をオン・オフできる時代も来るのかもしれません。
An on-off switch for eating Science News
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