いつの間にかサイボーグは当たり前の技術になろうとしつつあります。詳細は以下から。
アメリカ合衆国オハイオ州、ケース・ウェスタン・リザーブ大学のDustin J. Tyler博士はDARPA(アメリカ国防高等研究計画局)のHAPTIX programと共に実験的な義肢を開発しました。
この義肢は電極が四肢を失った患者の神経系に接続されて動きをコントロールする一方、失われた四肢の触覚をも復活させることが可能です。
実験に協力したIgor Speticさんは産業事故で右手を失いました。その後Speticさんは人間と機械の相互作用を研究するTyler博士に協力し、この義肢の開発に携わりました。この義肢を動かすためにTyler博士はSpeticさんの失われた前腕の3つの神経の20カ所に電極をインプラントしました。
神経線維の違った場所が刺激されると、ある部分ではSpeticさんは手のひらに何かが触っているように感じ、別の場所では親指に刺激を感じるといったように、それぞれに対応した触覚を脳が感じます。
こうした触覚のフィードバックを脳が受け取ることで、単に動かしたり物を掴んだりするだけでなく、より繊細な動作が可能となります。以下の動画ではSpeticさんがブドウの実をつまみ取ったり、花びらを1枚ずつむしったり、半分に切ったゆで卵を義肢の2本の指で挟んでいるところを見ることができます。
Prosthetic Hand Restores Amputee's Sense of Touch - YouTube
人間の手の代わりとして、より本物に近いクオリティにまで近づいてきた義肢。現在はまだ実験段階ですが、Tyler博士はできるだけ早く実用モデルをリリースしたいと考えているとのこと。本当に人間の手と比べて遜色のない義肢が現れるのも遠くはないのかもしれません。
An Incredible Prosthetic Hand That Uses a Patient’s Nervous System to Restore Their Sense of Touch
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