ヤマト運輸撤退表明でもAmazonは当日配送を維持・拡大していくことを明らかにしました。詳細は以下から。
あまりに苛烈な要求のため宅配最大手のヤマト運輸ですら縮小や見直しを求めてきた当日配送ですが、Amazonは止めるつもりはないようです。
BUZZAP!では今年4月にヤマト運輸がこの当日配送から、夜間配達の荷物が増加し、流通業界の人手不足が逼迫する中で従業員の負担が激増しているとして撤退の方針を明らかにしたことを報じました。
もともとAmazonは大口割引でヤマト運輸に運賃を支払っているため採算が悪く、このサービスはヤマト運輸の従業員らの苛烈な重労働によってギリギリ破綻を免れてきたと言えるものでした。
しかし、Amazon Japanのジャスパー・チャン社長は7月10日、NHKの取材に対してこの当日配送に一部遅れが生じたことを謝罪すると共に、「今後、中小の宅配事業者も広く活用してサービスを提供し、拡大させていきたい」として、サービスの維持とさらなる拡大を目指す考えを明らかにしました。
実際問題として、宅配最大手のヤマト運輸だったからこそAmazonに対して取引停止を含む強い姿勢で交渉に臨むことが可能でした。しかし仮に中小企業が当日配送を請け負うことになった場合、従業員らがヤマト運輸以上に苛烈な重労働を強いられる可能性は極めて高いと言わざるを得ません。
当然ながらそうした過労を前提としたシステムは、遅延や事故に繋がる恐れも少なくありませんし、請負先がいなくなれば破綻は免れません。
ヤマト運輸の当日配送からの撤退表明に対しても「過剰サービスだったし止めて正解」との声も少なくなかったことを考えれば、中小企業を使い潰すようなサービスの拡大が好意的に受け止められるかは微妙なところと言えそうです。
アマゾンジャパン「当日配送 今後も維持・拡大」 | NHKニュース
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