Photo by Aimanness Photography
イメージではむしろ逆なように感じますが…。詳細は以下から。
いつも何かを気にしたり、小さな事にいちいち反応してしまう神経質な人、なんとなくストレスが溜まってしまいそうですが、実はそんな人ほど長生きするというちょっとびっくりな研究結果が出されています。
科学ジャーナル「Psychological Science」に掲載された長期研究によると、心配性で神経過敏で怒りや恐れ、不安、欲求不満などを抱え、うつ病や恐怖症、パニック障害や薬物依存症などとも関係があるとされた神経質な人はより長生きの傾向があるとのこと。
研究によると、神経質であることは「死に対する密かな防衛」だとのこと。主任研究員であるエジンバラ大学のCatharine R Gale博士によると「私たちの発見は重要です。神経症的傾向は人を、恐らくは自らの健康について用心深くさせることを通して防衛的な効果を発揮させることがあります」と述べています。
研究チームは37歳から73歳までの50万2655人UK Biobankのデータを用いて研究を行いました。研究では全ての被験者に自分が個人的にどの程度健康的だと感じているかを問い、同時に性格分析も受けてもらいました。
また、被験者らの健康状態や医療診断の記録も受け取り、喫煙状態や運動の頻度などの健康に関する振る舞いについてのデータも集めました。その後チームは6年以上を掛けてフォローアップとデータの分析を行っています。
その中で被験者の自己評価の調整などを行って出された結果では、高い神経症的な傾向を持つ人は癌を含む全ての死因に対して少しずつリスクが低くなっていることが分かりました。
ですが、Gale博士は「喫煙や飲酒、運動や食事などの健康に関する振る舞いは、不安や弱さと死のリスクの繋がりを何も説明しませんでした。私たちは不安や弱さの度合いが大きければ、それによって人々がより健康的な生活を心掛け、それゆえに死のリスクを下げるのだと考えていました。ですが、実験結果はその答えを示していません」と述べています。
もしこれが「神経質だとタバコなど健康に悪そうなものを丁寧に避けるから死のリスクが減り、結果的に長生きできる」ということならなんとなく納得ではできますが、実際にはそのような因果関係は見つからなかったという不思議なことになっています。
神経質であることでストレスを感じている人、このおかげで長生きできるかもしれないんだなと考えてみると、少しものの見え方も変わってくるかもしれません。
Neurotic People Seem To Live Longer Than Chilled Out People _ IFLScience
(Photo by Aimanness Photography)
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