格安スマホ市場の隆盛もあって、「スマホ福袋」などが相次いで販売されている昨今ですが、目先の安さに釣られて使えない機種を選んでしまうのは避けたいところ。そこで今回、なるべく満足できる選択肢を提示してみることにしました。
ぶっちゃけこの記事で推奨するスペックに満たない機種は買わない方がいいです。詳細は以下から。
◆ディスプレイ
まずはスマホの顔となるディスプレイ。2017年夏モデルあたりから、じわじわと画面占有率の高い18:9ディスプレイが普及しました。おそらく今年、スマホのディスプレイは18:9が主流になるとみられます。
18:9ディスプレイの良いところは、「今までの本体サイズのまま画面を大きくできる」という部分。従来の5.5インチスマホのサイズのまま、5.99インチのディスプレイを搭載できるようになります。
また、写真などを楽しみたいのであれば画面サイズに応じて以下の解像度がオススメ。ただし高精細になればなるほどバッテリーを食うため、用途に応じた選び方は大事です。
5インチ未満:HD(1280×720)
5インチ~5.5インチ:フルHD(1920×1080)
5.5インチ以上:フルHD~WQHD(2560×1440)
◆プロセッサ(CPU)
初心者が一番つまずきやすいのがプロセッサを分類するとこんな感じに。「メモリや記録容量は十分なはずなのに、なぜか処理が重い」と感じる人はだいたいここで引っかかっています。
・エントリー向けプロセッサ(処理能力低め、価格重視モデル用)
Snapdragon 430以上、Kirin 600シリーズ
・ミドルレンジ向けプロセッサ(処理能力普通、バランス重視モデル用)
Snapdragon 625以上、Kirin 960
・ハイエンド向けプロセッサ(処理能力高め、性能重視モデル用)
Snapdragon 820~835以上、Kirin 970
「スマホをそこそこ使う人」「レスポンスが遅いとイライラして何度もタップする」などの行動をしがちな人(シニア層に多くみられる特徴です)は、素直にミドルレンジ以上のプロセッサを備えたスマホを買ったほうが賢明。
もしSnapdragon 400シリーズを備えたモデルを買うのであれば、最低でも比較的世代の新しいSnapdragon 430~450あたりを選ぶようにしましょう。間違えてもSnapdragon 400、410モデルを買ってはいけません。
また、グラフィック性能を要求する作品もそれなりにあるため、もしゲームをするのであれば最低でもミドルレンジ、できればハイエンドを選択肢に入れるべきです。
◆メモリ(ROM)、記録容量(RAM)
続いてはメモリと記録容量。ざっくり言ってしまいますが、どんなに安くても2GB RAM/16GB ROMないしそれ以下のモデルは買ってはいけません。もう時代遅れと考えて下さい。
つまり昨年7月に発売された自称「日本のマチガイないSIMフリースマホ」こと「arrows M04(Snapdragon 410、2GB RAM/16GB ROM)」はモロにアウト。
ほかにも格安スマホ事業者各社が「機種代金実質0円」のモデルとして「AQUOS」「DIGNO」などのブランドを冠した2GB RAM/16GB ROM搭載の国内メーカー製エントリースマホをラインナップしていますが、よほどの事情がない限り選択肢から外すべきです。
◆カメラ
いまだに「画素数=画質」という認識の人も多いカメラ。ざっくり言うとF値が低く、センサーやピクセルのサイズが大きく、なるべくソニーのセンサー(Exmorシリーズ)を使っているモデルを優先して買うようにすべきです。
画質の良さをうたう「Huawei Mate 10 Pro」。ソニーのセンサーにライカのレンズという組み合わせで、F値も1.6と非常に明るいのが特徴です。
今年は格安スマホなどでも一層当たり前になるとみられるデュアルカメラ。望遠や広角レンズを備えたもの、望遠や広角などの機能はないものの、2つのカメラを組み合わせてキレイに撮れるようにするものなど、アプローチはさまざまです。
◆現実的な選択肢@2018年1月初頭
それでは今のところ、どのような機種が現実的な選択肢なのでしょうか。予算に応じた現実的な選択肢をざっくり提示してみるとこうなります。
・ZenFone 4(5万円台)
5.5インチフルHD(1920×1080)Super IPS+液晶にSnapdragon 660、6GB RAM/64GB ROM、背面にF1.8、デュアルピクセルPDAF/4軸光学手ブレ補正/3軸電子手ブレ補正/色彩校正機能/ソニーの「IMX362」採用デュアルカメラ(1200万画素+120度広角側は800万画素)搭載スマホ。性能重視ならオススメの1台です。
・Huawei Mate 10 Lite(4万円台)
5.9インチフルHD+(2160×1080)にKirin 659、4GB RAM/64GB ROM、背面に1600万画素+200万画素カメラ、前面に1300万画素+200万画素カメラ搭載の防水・防塵クアッドカメラスマホ。エントリーモデルでありながら多機能といった位置付けです。
・AQUOS sense、AQUOS sense Lite(3万円台)
5.0インチフルHD(1920×1080)IGZO液晶にSnapdragon 430、3GB RAM/32GB ROM、1300万画素背面カメラ、500万画素前面カメラ搭載モデル。防水・防塵対応。かなりバランスが良いのが特徴です。
・Huawei P10 Lite(2万円台)
5.2インチフルHD(1920×1080)インセル型IPS液晶にKirin 658、3GB RAM/32GB ROM、F2.2/電子手ブレ補正/像面位相差+コントラストAF対応1200万画素背面カメラ、F2.0の800万画素前面カメラ搭載。防水・防塵が不要で価格重視ならこの機種をどうぞ。
「18:9ディスプレイにデュアルカメラ」が当たり前になるとみられる2018年のスマホ市場。ラインナップが多すぎて機種選びに悩んでしまいがちですが、「何を求めているのか」を明確にしておくと、おのずと選択肢は見えてきます。
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