毎日の退屈でつまらない仕事。もしそんな仕事であなたが心身の健康を損なったら、するべきことは泣き寝入りではなく訴訟なのかもしれません。詳細は以下から。
先日、山口県田布施町で固定資産税の徴収ミスに関する内部告発を行った職員に「追い出し部屋」でのひとり勤務を強要したパワハラ事件が大きな話題となりました。
一方で、退屈な仕事を強要されて鬱になり、解雇されたとして裁判を起こした男性が見事な勝利を収めています。
この裁判が始まったのは2016年の事。フランスの香水会社Interparfumsに2015年まで努めていたFrederic Desnardさんは同社が彼に退屈な仕事を振り、これによっててんかんの発作が起こり、鬱になったとして4300万円の賠償金を求めた訴訟を起こしました。
Desnardさんはまた、同社が彼に数ヶ月休職させ、のちにこの長期の休職期間を理由に2014年に退職を迫ったとも主張しています。
4年に渡る裁判が2020年6月に結審し、Desnardさんは勝訴して480万円の賠償金を勝ち取ることになりました。
どういうことかというと、Interparfums社がDesnardさんに対して行ったのが「過小な要求」というパワハラの一種として認められたということ。
Desnardさんは4年間に渡ってまともな仕事を与えられず、何もしていない状態で給料だけが払われることを恥じ、苦痛に感じる中で鬱になってゆきました。Desnardさんはこの期間を「地獄に降りていくような」時間だったと述べています。
2014年にDesnardさんが訴訟を起こした際は、フランスの法律ではこの「過小な要求」がモラハラという認識すらしておらず、ネットニュースでも面白半分で取り上げられていましたが、法廷はこの件をパワハラとしてDesnardさんへの賠償を命じました。
なお、2020年6月1日に日本で施行されたパワハラ防止法でもこの「過小な要求」はしっかりと盛り込まれています。
もし自分が不当に「退屈な仕事」をさせられていると感じたら、パワハラとして訴えてみることを考えてみてもいいかもしれません。
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