ガイナックス破産、カラーからも理不尽と無念が感じられるコメント出される


誰もが知る「新世紀エヴァンゲリオン」を手がけたことで名をはせたものの、その後大幅な債務超過に陥っていたガイナックスの歴史についに幕が下ろされました。

数年前から運営能力まで完全喪失していたという同社の惨状が、無念と共に明らかにされています。詳細は以下から。

ガイナックスの公式ページによると、同社は5月29日に東京地方裁判所に破産申し立てを行い、受理されたそうです。

ガイナックスは以下のようなずさんな経営により状況が大幅悪化。

2012年ごろから見通しの甘い飲食店経営、無計画なCG会社の設立、運営幹部個人への高額の無担保貸付、投資作品の失注等、経営陣・運営幹部の会社を私物化したかのような運営により、経済状態が悪化していきました。


当時経営陣による多額の負債で窮地に陥る中、地方に幹部や関係者を代表としたガイナックスの社名を冠した関連会社が多数設立され、大量の退職者を出しスタジオとしてのアニメーション制作機能を喪失。

2018年に映像制作に知見のない人物への株式譲渡が行われ、翌2019年にはその人物が代表取締役就任直後に未成年者への性加害で逮捕。多額の負債を抱える中、運営能力まで完全に喪失してしまったとのことです。

また、ガイナックスの破産宣言に際し、エヴァンゲリオンの産みの親庵野秀明監督が率いるカラー社からも『弊社の立場から補足をしたい』としてリリースが出されています。

カラーはKADOKAWA、キングレコード、トリガーの3社に協力を仰ぎ、スタジオや作家、クリエイターへの未払いだけでも解消をし、知的財産や資料の散逸を防ごうと尽力したとのこと。

しかし内情を把握した時点で手の施しようのない債務超過状態にあったため、今後も作品制作、運用が継続できるように権利確認と整理を進め、最適と思われる会社や個人へ権利を譲渡することには成功。

業界関係者への負債を少しでも解消するため、支援も検討したようですが旧経営陣、そして逮捕された前代表取締役の債務も保障しなければいけなくなるという『理不尽』に直面。十全に返済を厚くすることはかなわなかったとのことです。

カラーからのコメントは「40年弱の歴史を持つアニメーションスタジオがこのような最後を迎えてしまい、残念でなりません」と締められています。

なお、ガイナックスの屋号やブランドの悪用、乱用を避けるため「ガイナックス(GAINAX)」の商標はすでにカラーに譲渡、管理されていると両社のリリースで表明。

『弊社(ガイナックス)との無関係を表明し、経営責任を放棄した』と非難されている以下の各社は、「カラーと類似会社との間での商標使用許諾契約は行われておりません」とスタンスを明確にされています。

・株式会社ガイナ(スタジオガイナ)および福島ガイナ(いずれも、旧『福島ガイナックス』)
・ガイナックスインターナショナル(GAINAX International)
・GAINAX京都
・米子ガイナックス
・株式会社ガイナックス新潟
・GAINAX WEST

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