Pixel 4a「バッテリー寿命と充電速度半減の致命的アップデート」配信、手厚い保証のはずが真逆の結果に


1月初頭、サポートが打ち切られたはずのPixel 4aに突如アップデートが配信されました。

内容は『バッテリーパフォーマンスの安定性向上』で、本来であれば歓迎すべきものですが、実際は真逆の事態になっているようです。詳細は以下から。

◆公式がウイルスのようなアップデート配信
Googleの内情に詳しい海外メディア「ANDROID AUTHORITY」により、Pixel 4aに配信されたアップデートの影響が詳しく解説されました。

まず大前提として、Pixel 4aに搭載されているバッテリーセルの製造元は「Lishen (LSN)」「Amperex Technology Limited (ATL) 」 の2社が存在します。

このうちALT製のバッテリーセルを搭載しているモデルは問題ないですが、LSN製の場合は大きくマイナスの影響を受けているそうです。

◆なんとバッテリー容量が実質的に半減
LSN製バッテリーセルを搭載するPixel 4aは、使用できる最大バッテリー電圧が4.45Vから3.95Vに引き下げられたとのこと。

単純な数値上は11%しか変わりませんが、リチウムイオンバッテリーは致命的な損傷を防ぐため、電圧が一定以下になると放電を停止する「カットオフ電圧」が設けられています。

Pixel 4aのカットオフ電圧は3.3V。つまり使用できる範囲が1.15Vから単純計算で43%下回る0.65Vに引き下げられてしまったことになるわけです。

しかも悪いことに、バッテリー消費は以下の図のように一定ではないため、実際には56%相当が使えなくなり、実質的に容量がアップデート前の44%に削減されたとみられています。

◆充電速度も意図的に制限
アップデートがもたらした影響はバッテリー容量だけにとどまりません。

従来のPixel 4aは3140mAhのバッテリー容量に対し3080mAの電流が許可されていましたが、アップデート後は半分の1540mAに制限。つまるところ充電速度が半減してしまいました。

◆一部機能まで停止
また、AIが事実上削減されたバッテリー容量に対応していないためか、充電の推定残り時間を表示する機能も無効化。

さらにユーザーの生活パターンを学習し、必要に応じて充電速度を調整することでバッテリーの負荷を軽減する「アダプティプ充電」まで使えなくなっているとのことです。

◆バッテリー交換などの保証はあるものの……
アップデート配信前に影響を受ける端末について把握していたGoogleは事前に「無償のバッテリー交換を行う」とアナウンスしていましたが、交換対応を受けられるのはアメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、シンガポール、インドの6ヶ国のみ。

対象国以外で交換を受けられない場合でも50ドル相当の返金ないし100ドル相当の端末割引コードが提供されますが、環境が急変した現役のPixel 4aユーザーにとっては全く足りないのではないでしょうか。

Pixel 7aでバッテリー膨張が相次いで報告されるなど、ユーザー離れに直結しかねない不具合を連発しているPixelシリーズ。Googleの対応が今後のシェアにも大きく影響することになりそうです。

 

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